記事

新型コロナ 無茶な政策連発の背景に政権の内部崩壊

1/3
迷走は続く(時事通信フォト)

厚労省の大坪寛子・大臣官房審議官(時事通信フォト)

首相補佐官、和泉洋人氏(時事通信フォト)

「ウイルスより、目に見える人が怖い」──客の苦情に怯えるドラッグストア店員の嘆きがネット上で話題を呼んだが、安倍首相も同じ気持ちかもしれない。官邸を支えてきた側近と官僚たちが、新型コロナを機に内部分裂を始め、それが政策の迷走をもたらしている。もはや首相は感染拡大とともに、「官邸崩落」を止めることもできない。ノンフィクション作家の森功氏がレポートする。(文中敬称略)

「裏の指南役」の存在

 後手後手の思いつき政策──。安倍晋三政権における新型コロナウイルス肺炎対策を総じて略せば、そんな感想になろうか。さしずめ話題になった唐突な小中高の全国一斉休校要請は、その典型例だろう。が、それだけではない。

 政府は3月に入り、休校の後付けで、子供の面倒を見るために仕事を休まなければならない親に対する休業補償を決めた。対象は正規・非正規を問わず、派遣を含めた社員で、1人あたり日額上限8330円を助成するという。

 これにSNSや野党から「それだけでいいのか」と批判が上がると、慌てて菅義偉官房長官が厚労省に命じた。

「フリーランスへの補償はどうにかならないか」

 で、急遽3月10日の閣議で個人事業主への1日4100円の助成を決定する。積算根拠は、東京都の最低時給1013円で4時間働いた賃金と同程度とのことだ。とすれば、派遣社員の8330円はその倍の8時間労働を見込んだのだろうか。が、子育てに代替する労働時間に、社員とフリーランスとで違いがあるとも思えない。安倍政権が謳う「同一労働同一賃金」はどこへ行ってしまったのか。いかにもチグハグな対応なのだ。

【写真】厚労省の大坪寛子・大臣官房審議官が国会で髪をかき上げる姿

 休校は首相の「独断」だとされる一方、裏の指南役の存在も囁かれる。それが首相の補佐官と秘書官を兼務する今井尚哉である

 新型肺炎対策に乗り出してひと月半あまり、なぜこのような無茶な政策を連発してしまうのか。長期政権の末期症状を露呈しているかのようだ。いまや政権は内部崩壊の様相を呈している。

あわせて読みたい

「新型コロナウイルス」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    都知事がアラビア語拒否した顛末

    上田令子(東京都議会議員江戸川区選出)

  2. 2

    報ステの富川アナが嫌われるワケ

    渡邉裕二

  3. 3

    倉持由香 誹謗中傷で弁護士依頼

    倉持由香

  4. 4

    米の「韓国切り」で文政権ピンチ

    PRESIDENT Online

  5. 5

    コロナで航空優待券が驚きの価格

    PRESIDENT Online

  6. 6

    小池知事 カギは卒業証書の現物

    郷原信郎

  7. 7

    米スーパーで合法的万引き状態か

    後藤文俊

  8. 8

    コロナ感染と減収 苦難抱えるCA

    小林ゆうこ

  9. 9

    コロナで露呈 日本の構造的問題

    ヒロ

  10. 10

    リアリティ番組 海外相次ぎ自殺

    田近昌也

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。