記事

バロンズ:景気後退入りに直面する米経済、不足する財政出動

1/2

Barron’s : In The Absence Of Significant Fiscal Action, U.S. Recession Is More Likely.

バロンズ誌、今週のカバーは、米株相場が弱気相場入りし25%も急落するなかで、年に2回同誌が開催するラウンドテーブル出席者による推奨銘柄を取り上げる。誰もが愛する銘柄と言えば、ウォルト・ディズニーだが、その他に彼らが取得した銘柄は何か。詳細は、本誌をご覧下さい。参加者は、以下の通り。

恒例の参加者
①ゴールドマン・サックスのアビー・コーエン顧問兼シニア投資ストラテジスト
②ガムコ・インベストメンツのマリオ・ガベリ会長兼CEO
③デルファイ・マネジメントのスコット・ブラック社長
④イーグル・キャピタル・パートナーズのゼネラル・パートナーであるメリル・ウィットマー氏

近年加わった参加者
⑤パルナッソス・インベストメンツのトッド・アールステン最高投資責任者(CIO)
⑥アリエル・インベストメンツのルパル・バンサリCIO
⑦T・ロウ・プライスでCIOを務めた経歴を持ち、新たに小型株や未上場株に注力したファンドを立ち上げるヘンリー・エレンボーゲン氏
⑧エポック・インベストメント・パートナーズのウィリアム・プリーストCEO兼共同CI

2020年1月から参加
⑨フランクリン・テンプルトン・フィクストインカムのポートフォリオ・マネージャー兼CIOのソナル・デサイ氏
⑩ベイリー・ギフォードのパートナー兼ポートフォリオ・マネージャーのジェームズ・アンダーソン氏

当サイトが定点観測するアップ・アンド・ダウン・ウォール・ストリート、今週はトランプ政権の新型コロナウイルスの取り組みに焦点を当てる。抄訳は、以下の通り。

トランプ政権の対応、株価を押し上げも、物足りなさ残る―Trump’s Response to Coronavirus Boosted the Stock Market. The U.S. Is Coming Up Short.

3月9日週は新たな歴史を刻んだが、市場としても国家として決して賞賛される内容ではなかった。3月12日、ダウは約10%安を迎え、1987年10月19日に直撃したブラックマンデー以来の下げ幅を記録。米株相場は、2009年3月に幕開けした強気相場に終止符を打った。

金融危機が世界を揺るがした2008~09年に各国が協調行動した当時と異なり、各国の対応は限定的で、主要国間の協力関係の断絶を映し出す。米国自体、在宅勤務や休校や娯楽活動の停止、さらには外食などの習慣の変化を余儀なくされ、急激な経済活動の落ち込みに直面するに違いない。

株式市場、信用市場、商品先物市場などマーケットが送るメッセージは、一時的にしろ経済に深刻な影響を与えるというものだ。迅速な政策対応が求められるが、金融危機の最中、政策が動いたのは市場が暴落した後だった。ランプ大統領は13日の金曜日に国家非常事態を宣言し、500億ドルの財政支出に道を開いた。この決断は、ダウが欧州の渡航禁止を決定を受け12日に暴落した直後になされた。

大半のエコノミストが注意深く経済見通しを下方修正するなかで、実質GDP成長率は予想以上に悪化しかねない。1987年にダウが1日に22%も暴落した当時、米国は景気後退入りしなかった。これは、Fedが緊急利下げに踏み切り、米株急落の衝撃を緩和させたことが一因である。

アライアンスバーンスタインの元主席エコノミスト、ジョセフ・カーソン氏は米国経済につき1987年のブラックマンデー当時ではなく、別の危機発生時のような展開を見込む。1~3月期の米実質GDP成長率については、金融危機や貯蓄貸付組合(S&L)の破綻を受け景気後退入りしていた1980年の4~6月期のようは激しい落ち込みを予想する。当時、実質GDP成長率は前期比年率8.0%減となり、リーマン・ショック直後の2008年10~12月期には同8.4%減と一段の落ち込みをみせた。

1980年4~6月期の経済の冷え込みは信用規制の断行であり、当時は世間がクレジットカードの使用を禁じられたと間違って捉えられた(実際には低信用の消費者を中心とした信用供与の縮小措置)。結果、個人消費は前期比年率8.7%減もの激しい落ち込みをみせたものだ。2008年10~12月期の個人消費は逆に、同3.7%減にとどまっていた。

米実質GDP成長率、2008~09年に景気を最も下押ししたのは企業支出。今回もグローバル・サプライチェーンの大混乱を受けてそこが大きな懸念材料。

(作成:My Big Apple NY)

あわせて読みたい

「アメリカ経済」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。