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新型コロナ かかりつけ医の責任

先日、クリニックの医師の感染が報道されました。

このドクターはベテラン医師で発熱や咳などの症状が出ながらも1週間、外来診療や往診を続け、結果として患者、職員の多くが濃厚接触者となり、職員からは感染者が出ています。↓

医師が感染、微熱・咳があっても外来診療

この事態に、行政のトップである知事は「結果として感染を拡大することになり誠に遺憾」というコメントをしています。

本来、感染拡大の手本とならねばならないはずの医師が何をしてくれてるんだ、という憤慨が伝わってくるコメントです。

かく言う私も、普段であれば多少風邪の症状があっても診療を休むことはほとんでありません。

それは白状します。

多少体調が悪くとも、外来の予約のことや、予定手術のスケジュールを考えてしまうと、多少無理をしてします。

ほとんどの医師が私と同じではないでしょうか。

しかし、新型コロナウイルスが広がるこの状況では全く話は別で、無理をして仕事に出ることは、医師であればこそ、許されることではないでしょう。

今の状況では、熱などの症状があったら躊躇なく休もうと私は思っています。

地域の医療を支えている医師が休むわけにはいかない、というような声も耳にしますが、それとこれは全く別です。

どちらのリスクが高いのかは明らかだからです。

地元のクリニックでは、高齢の患者さんへの常用薬の処方などの業務が大半を占めています。

往診をしているドクターであれば、より体力の衰えている患者さんと接することになります。

80代以上の高齢者の致死率が10%を上回ることが報告されている新型コロナの場合、感染疑いの医師がハイリスクの患者にウイルスを運ぶことはリスクが高すぎるのです。

高齢の患者さんからしてみても、いつも慣れた先生とはいえ、感染疑いのドクターの診察を受けてリスクに晒されるくらいならば、1回や2回の処方くらい他の先生にかかった方がよほどいいでしょう。

しかし普通は、まさかドクターが感染の疑いがあるとは思わないでしょうが。

特に個人開業のクリニックの場合、ドクターが休んでしまうとその間の収入がゼロになるという経営上の問題も、休めない理由になります。

クリニックも利益が出なければ潰れてしまいますので、その点は切実です。

しかし、それでも今の時期は体調が悪ければクリニックを休診しなければならないでしょう。

咳やくしゃみは花粉症でも出るから仕方ありませんが、発熱はまずいです。

自身が感染を広めてしまうことを考えれば、その方がクリニックを護ることにもなると思います。

少し前に実際に経験した話ですが、コロナが拡大しつつある時期には高齢患者さんが頻回に通院せずに済むよう、状態が安定している患者さんに60日間や90日間の長期処方をしていたところ、事務に呼び出され「院長からなんですが、特別患者さんから申し出がなければ処方期間はいつも通り(28日)にしてほしい」と言われたことがあります。

理由は経営的な観点から、ということでした。

再診料と処方箋料を稼ぐためには頻回通ってもらった方がいいから、だろうと思いました。

これには思わず首をひねりました。

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