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銀行がさらなるリスクを取れる仕組みを作らなければ、金融緩和の意味が薄れる

日本銀行の金融緩和が足りないから景気が回復しないなどの意見が多く聞かれています。

自民党の中にも日銀法を改正して、さらなる金融緩和との声も聞かれています。

たしかにアメリカのFRBやヨーロッパのECBと比べると、日本銀行にやれるべきことはまだあると思います。

しかし、アメリカやヨーロッパと決定的に違うことが日本にはあります。

日本銀行が行う通常のオペレーションや資産購入基金では、日本銀行が各銀行の持つ日本国債を購入し、現金に換えています。(いわゆる金融緩和)

しかし、そのいわゆる金融緩和で市場に放出されているはずの資金が、必要なところに回っていないのです。

なぜなら、いわゆる各銀行が日本銀行に交換してもらった現金を、そのまま日本銀行の口座に預け入れたままだからです。

その額は、すでに42兆円にも上ってしまっています。

市場に出回っても良いはずの42兆円のお金が、口座に眠ったままになっているのです。

これでは、いくら日本銀行が金融緩和をして資金を市場に放出しても、結局銀行が資金を日本銀行に預けてしまっていては意味がありません。

もちろん一方で、各銀行は預金者保護の観点から、多くの金融規制がかけられています。

例えば、国際業務を行うメガバンクにはさらに厳しい規制であるバーゼルⅢがこれから適用されます。

そのため、各行はなかなかリスクを取った貸し出しが出来なくなってしまっています。

これを何とかしなければなりません。

日本銀行の金融緩和で放出した資金を、銀行がリスクを取って貸し出しやすいようにすることで、日本各地の企業に資金が回り始め、設備投資が行われ、景気が緩やかに回復してくるのです。

今のままでは、日本銀行の金融緩和が意味をなさない状況です。

このままいくら金融緩和を続けても、資金が必要な所に回らず、銀行の国債が現金に換わり、それが日本銀行の口座に積み上げられていく、この繰り返しです。

商工中金や日本政策金融公庫は、地方銀行や信用金庫・信用組合が出来る範囲の融資をするのではなく、できない範囲の融資であるそれよりも高いリスクの部分を積極的にとっていくべきです。

今後、厳しきなる金融規制の中で、銀行がお金を貸しだせる、リスクを取れる仕組みを早急に作らなければなりません。

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