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「暇だったから」SNSに露出高い動画投稿、知り合った男と遊ぶ…休校で子どもたちにトラブル発生

新型コロナウイルスの感染拡大は世界的な問題となっているが、突然の政府による休校要請は教育界に衝撃を与えた。偶然にも今年の3月に中学校を卒業する子どもたちは、9年前には東日本大震災が起き、保育園や幼稚園の卒園式も変則的であったはずである。さて、降ってわいたこの臨時休校が子どもたちにどんなトラブルを招いているのか、実際に起きた事例を紹介したい。

【関連記事】 なぜ一斉休校?首相が表明した「休校要請」に保護者は困惑

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「暇だったから」休校中SNSで知り合った男に会う女子高校生

今回、誰もが喜べる通常の休暇とは正反対の休校措置。イベント関連など死活問題の企業も多くあり、国内経済の悪化も懸念されている。

しかし、「なるべく家から出てはいけない」と教師や親から言われても、子どもたちはどれだけ素直に聞き入れているのだろうか?

実際、家にじっとしていられない子どもたちが外出し、トラブルに巻き込まれるケースが発生している。

今月7日、1件の通報が保護者から高校に寄せられた。3年の女子生徒がSNSで知り合った男と日中に会って帰ってこないことが発覚したのだ。女子生徒は、保護者との関係もうまくいっていなかったこともあり、男の家に行ったまま帰ってこない状態になってしまった。その後、女子生徒は警察によって保護されたが、警察官に対し「突然の休校でやることがないし暇だったから」と話していたという。

また、子どもたちが遊ぶ場所にも変化が見られている。

まず激減したのはカラオケボックス。通常の春休みであれば多くの子どもの姿を見かけるものだが、いま、子どもの姿はない。「密室だしマイクを触りたくない」というのが理由なようで、新型コロナウイルスの感染予防に関する親子のやり取りが目に浮かんでくる。

一方、今回の休校で増加した場所がある。それはゲームセンターだ。近年、ゲームセンターではスマホが子どもたちに出回ったことが理由で未成年の入店は激減していたが、今回の臨時休校で高校生の姿が増えてきた。特に目立ってにぎわっているのがプリクラ。久しぶりに長い列を作って順番を待っている姿が見受けられた。

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休校後すぐは小中学生の姿も見られた。子どもたちはゲームセンターで恐喝などの犯罪に巻き込まれる危険性があるため16歳未満の場合18時以降の子どもたちだけの入店は違法行為になるが、日中の場合はそれにあたらないため、子どもたちの姿を見かけた警察官も「家に帰ろうね」と帰宅を促す程度の言葉かけしかできなかった。

小中高学生のみの入店制限を禁止する店舗も出始めたためか、今では小中学生は保護者同伴で来るようになった。

上條理恵

このように、休校に飽きて暇になってしまった子どもたちは、犯罪の被害に遭うおそれが高くなる。特に心配なのが、卒業式が終わった後だ。一つの区切りを迎え児童や生徒が羽を伸ばしたくなるのも無理はないだろう。だが、その気の緩みこそが怖い。

特に知らない人に会いに行くとき、子どもたちは往々にして「同級生と買い物に行ってくる」「クレープを食べに行ってくる」など、親に嘘をついて出かける。親としては子どもの動向をしっかり把握してほしいものだ。

休校中スマホめぐり親子ゲンカ、警察沙汰に

家の外に限らず、トラブルは家庭の中でも多発している。

親も仕事を休んだり、在宅で働く場合も多い。平日日中は普段自宅にいないはずの親子が1日中ずっと同じ空間にいることとなり、どちらにとっても我慢の限界は1週間程度だろう。休日も、外出したくとも人混みには行けないし、そもそも閉鎖中の施設も多い。万策尽きると言ったところではないだろうか。

親も休むことで経済的に不安定になってくるとイライラしてくるものだ。そんな状況の中、子どもが目の前でスマホにどっぷりつかっていたら、ほとんどの親は「いい加減にしなさい!」となるのは当然で、それに対して子どもは、「うるせぇな!どこにも行けないんだからしかたないだろ」と反論し親子ゲンカが始まる。

実際に、スマホをめぐる親子ゲンカが警察沙汰に発展したケースがあった。

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ある男子中学生がスマホで何時間もゲームをやっていた。注意しても聞く気がないため母親がスマホを取り上げると男子中学生はスマホを取り返そうと逆ギレし大暴れ。母親を突き飛ばし力ずくでスマホを奪還したのだ。

事態はそれだけで終わらず、帰宅後にその話を聞いた父親から注意を受けると今度は父親にも殴りかかり、最後は母親が警察に通報した。

一度こんな状況になってしまうと修復に時間がかかってしまう。親子で一つ屋根の下にいると、一触即発の事態を招きかねない。

また、親子ゲンカがやがて夫婦ゲンカに発展する可能性は大いにある。現在では、子どもの面前での夫婦ゲンカは「心理的虐待」として扱われ、場合によっては子どもが児童相談所に一時保護されたり、親も警察から注意指導を受けたりすることもある。新型コロナウイルスがやがて児童虐待や犯罪に繋がると心配しているのは私だけだろうか。

「やらせろ」「脱げ」動画投稿した女子児童悩む

一方、子どもたちの「自宅にずっといても何をしたらいいのかわからず、スマホに没頭するしかない」という言い分は納得できるものがある。

これまでもスマホでゲームにはまりアイテムに数十万円を課金してしまった小学5年の男子児童がいた。

また、自宅でタンクトップ姿でダンスしている動画をアップロードした小学6年の女子児童には、SNS上の不特定多数から「脱げ」とか「やらせろ」などの過激なコメントが寄せられた。「両親も家に居なくて寂しかったから」と、何気なくした投稿に寄せられた予想外の反応に悩み、教育委員会に電話相談するケースもあった。

また、ストレスがたまるとそのバランスを取るべく刺激を求めるのというのは当然のことだが、SNSで友達とやり取りする時間が増えることで誰かが「仲間はずし」を始め誹謗中傷に発展するネット上のいじめが深刻化する兆候がみられている。

ある女子高生が休校中、「A子に嘘を言った」と言ってもいないことを同級生に吹聴され、周囲からSNS上で完全に無視されるようになった。

被害女子高生にしてみれば登校して直接デマを信じている友達の誤解を解きたいところだが休校のためそうはいかない。学校に行っていないのにいじめに遭ってしまうという怖い現実が待ち受けていた。彼女は「デマを流している同級生と一緒に勉強したくないので休みになって良かった」と言っているが、果たしてこの長い休み明けに登校できるのか、心配である。

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学校が居場所だった子どもたちの行き場

そもそも親子関係がうまくいっていない子どもたちが、家にいなければならないのは特に苦痛かもしれない。学校へ行くことで気持ちが楽になる子どももいるし、食事もきちんと与えられていない子どもの場合、給食を食べることで空腹を満たすことができる。この休校により家庭内で虐待されているかもしれない子の現状が見えなくなってしまうおそれも考えられる。

声を出せない子どもたちを救えなくなることがあってはならない。もし子どもたちが家にいることで辛い思いをしてしまうのなら、是非学校に来て先生たちに話してほしいと願っている。

今月7日に、宮城県色麻町で男子中学生が自宅に放火し同居していた母親と姉が犠牲になる悲しい事件が発生した。捜査中なので何とも言えないが、この休みが引き金でないことを願いたい。

親は「休み明け」にも気を抜かず注意

今回のコロナウイルス感染拡大で、学校に限らず「朝起きていく場所がある」というのはありがたいものだとつくづく思った方も多いのではないだろうか。とにもかくにも一日も早く元の生活に戻りたいと誰もが願っていることだけは間違いない。

予想外の長期休校は誰もが初めてのことなのだが、親として大事なのは休み明けである。休み明けに照準を合わせて生活リズムを変えていかないと大変なことになる。

ウイルスという見えない敵と目の前にいる子どもたちとの対策に頭を悩ませている親御さんたちにエールを送りたい。

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