武漢の医療現場が崩壊の危機にあるニュースなどを2月ほど前に見て、大変なことになっていると思いつつも、「中国だからなぁ」と、対岸の火事と思っていた日本人がほとんどと思います。
しかしウイルスが世界中に広がり、イタリアでも同様のことが起きている中で、「イタリアだしなぁ」と思う日本人は以前よりは少ないでしょう。
医療崩壊という言葉をよく耳にしますが、「軽症者が殺到して医療崩壊」というのは私は本当の意味の医療崩壊とは異なると思います。
本当の意味の医療崩壊とは、
1.重症者が大量に発生し、従来であれば救えるはずの大勢が亡くなること
2.その過度の負荷によって医療機関の機能がストップし、本来救えるはずだった他の病気の方が治療を受けられず亡くなること
であると思います。
軽症の方がいくら発生しても、その方々が軽症である限りは特に治療を受けようが受けられまいが、自然に治ります。
つまり軽症の方には特別な医療は必要ありません。
医療機関が適切に軽症者の方へリソースを割くことを抑えれば「軽症者が殺到」だけでは医療崩壊はしません。
しかし、軽症者が増え感染が拡大すれば一定数の重症者がその中から出ます。
その重症者の数がキャパシティを越えると、医療崩壊によって多くの過剰な死者が出ます。
今現在、そういった状態に陥っているのがイタリア北部です。
イタリア北部は南部と比較して全体に裕福であるため医療が充実しているということですが、急増した重症患者への対応が限界となっているようです。
実際に現地で重症患者対応にあたっている医師がSNSに投稿している内容を読むと、状況が伝わってきて寒気がします。
二つ下記にリンクを紹介しますので、読んでみてください↓
facebookの投稿は英語ですが、翻訳をクリックすると日本語で読むことができます。
やや拙い日本語訳ですが、内容は十分に伝わるでしょう。