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「安全な原子炉」は40年を超えて運転することも可能とする田中俊一原子力規制委員会委員長候補

 昨日、原発の安全規制を一元的に担う新組織「原子力規制委員会」の委員長候補として野田政権が国会に提示した田中俊一氏(前原子力委員会委員長代理)からの所信聴取が、衆参両院の議員運営委員会で行われたことがマスコミ報道されています。

 昨夜と今朝のNHKニュースで、田中氏本人の所信聴取での発言がいくつか流されていましたが、結局は新たな「原発安全神話」をつくりたいという決意表明にすぎないと思いました。

 「原子力は人類がコントロールできるのか?」との国会議員からの問いに対して、田中氏は「コントロールできる。今後、より安全な原子炉の研究開発に力を注いでいってもらいたい」、「国内外から信頼を得られる安全規制に全力を尽くしたい」と明言しました。

 さらに、原発の運転後40年で原則廃炉にする政府方針について、(40年を超えた原発の)「安全性に支障がなければ、機械的に適用するということではない」と述べ、原発を40年を超えて運転する可能性もあると表明しました。

 これらの田中氏の発言を要約すると、人類は原子力をコントロールできるから「安全な原子炉の研究開発」を今後もずっと続けて、その「安全な原子炉」は40年を超えて運転することは可能なのだということです。こうしたことが、「日本のためであり、身を投げ出すべきではないかと思い、委員長を引き受ける決心をした」とも田中氏は語りました。

 「子どもの被曝軽視、福島住民切り捨ての原子力規制委員会の政府人事案は原子力ムラ再興をめざすもの」 であることは、このブログの先のエントリー で指摘しましたが、田中氏は新たな「原発安全神話」をつくるために、「原子力ムラ」の住人の先頭に立って「身を投げ出す」決意をあらためて国会で表明したわけです。

 そもそも福島第一原発事故におけるメルトダウン連鎖の真相も解明されていません。 その上に、「人類は原子力をコントロールできる」「安全な原子炉は40年を超えて運転できる」などという田中氏の立場は、「差別と犠牲の構造」「被曝労働の強制」「放射能汚染・放射性廃棄物の次世代への押しつけ」という「原発の反倫理性」 をまったく無視してきた、これまでの「原子力ムラ」の住人による「原発安全神話」の立場と何ら変わるものではありません。

 最後に先日紹介した青山学院大学の小島敏郎教授の訴え を再度紹介します。

 いまパブリックコメントもあります。これは形を変えた国民投票です。みなさん、ぜひ、パブリックコメントで原発ゼロという意見を出していただきたい。原発ゼロの意見が100万通、あるいは500万通と来れば、これはもはや国民投票です。こうしたことで、政治家を動かして行かなければなりません。  ▼パブリックコメント送付方法(PDFファイル) http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf  原発ゼロの声を広げ、この5年間、「原子力ムラ」の人たちのやりたい放題になってしまわないように、原子力規制委員会の「原子力ムラ人事」をやめさせましょう。

(byノックオン。ツイッターアカウントはkokkoippan)

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