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ブロガーよ!批判をするよりも、批判を受ける人間になれ! 【BLOGOS×日本財団】ブロガーミーティング レポート

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大谷:笹川会長ありがとうございました。引き続き、パネルディスカッションに移ります。登壇者は、安全保証から今日の炎上ウオッチまで、切込隊長こと、やまもといちろうさん。続いて、この6月から弊社私どもNHN JAPAN執行役員広告事業グループ長に就任した、BLOGOS誕生の立役者でもある田端信太郎さん。そして、引き続き日本財団会長の笹川陽平さんです。

会場:(拍手)


その国のことはその国のローカルに任せる


大谷:さて、第二部は「世界から見た日本」という非常に大きなテーマでお送りしますが、今日ご登壇頂いている皆さまは、それぞれ違う現場で活躍されています。視点や考え方が違うと思いますので、面白いお話がうかがえるのではないでしょうか。田端さんは、実はもともと私と一緒にライブドアで働いていて、外資系メディア企業に転職。そして、つい先日戻ってきたところですが、外資系企業と日本企業の違いを感じたことはありますか?

田端信太郎(以下、田端):田端です。私はNHN Japanに戻る前、コンデナスト・デジタルというVougeやGQを出している会社で、日本デジタル部門のヘッドとして2年間勤めました。そこで感じたことは2つあります。

田端:ロンドンの本社では、どこの国の人か日頃の仕事の中で<br>まったく意識されていなかったのが新鮮でした。
田端:ロンドンの本社では、どこの国の人か日頃の仕事の中で
まったく意識されていなかったのが新鮮でした。

半年に1度ロンドンで世界十数カ国のヘッドが集まる会議があるのですが、そこに行くと、集まってくる各国のヘッドは、当たり前なんですが、それぞれの国の人間なんですね。メーカーのグローバル化で今は変わってきたかもしれませんが、日本の企業だと基本的には日本人が行って、日本人同士しか信用しない的な文脈がある。それに比べると、言葉が伝わらないとか、もっとやれるだろうとか、いろいろフラストレーションを感じながらも、ローカルのことはローカルの人間に任せているのは立派だなあと。特に出版とかメディアのビジネスは、現地の言葉で展開するものなので、読者と広告主の心を掴むためには、ドメスティックになる必要があります。運営は、あくまでローカルの人間に任せて、せいぜい月1回くらいモニタリングを実施する程度。私もモニタリングのターゲットでしたから、それがストレスになることもありましたが、逆にいうとそれ以上のことはすべて任せられていました。

例えば、私のパフォーマンスが悪かったとしても、そのポジションに日本人に代わってイギリスやアメリカ本社の人間が来ることはない。「たまたま、田端信太郎が仕事が出来なかっただけ」ということになる。ところが日本企業だったら、「やっぱり日本人を送り込まないとダメだね」みたいな発想になりがちなんじゃないかなと。

もうひとつは、ロンドンの本社なんかでは、人種的にどこの国の人か、日頃の仕事の中でまったく意識されていなかったのが新鮮でした。3分の1程度は外国人が働いていて、皆さん非常に英語が達者だから、僕からするとネイティブと区別がつかないのですが、よくよく話してみるとイタリア人や、ドイツ人やスペイン人だったり。

大谷:今のお話で、日本人が英語教育を受けて外国に進出していくだけでなく、いろんな国籍やバックグラウンドを持った人たちが、それぞれを認め合いながら一緒に仕事をするのがグローバル化だと感じました。やまもとさんは、お仕事で海外にいろいろ行ってらっしゃいますが、実際にどうでしょう?

やまもと:アメリカならよくてもウクライナや中央スタン地域となると行ってくれる人がなかなかいません。
やまもと:アメリカならよくてもウクライナや中央スタン地域となると
行ってくれる人がなかなかいません。

やまもといちろう(以下、やまもと):私は20代にファンドを作ったり、現地の会社とビジネス環境を整える証券系の仕事をしていました。その流れで、IT系の事業や映像制作など、いわゆるコンテンツ開発をする機会を頂いて。あと、ごく最近はロシアの鉱山開発の仕事を手伝ったり、3つくらいの仕事をパラレルにやっています。そこで感じるのは、現場で何が起きているかをきちんと観察しないと、「そこにいる人が何を考えているか」「どういう仕事をしているか」わからないということです。それって、結局張り付かないとうまくいかない仕事が非常に多いということなんですよ。

だから、日本人を雇って現地へ連れて行きたいのですが、それが苦労しています。アメリカなら良くても、ウクライナとか中央スタン地域だというと、結構嫌がって行かないんです。「トランスウラルで仕事してくれ」と言っても、なかなか……。仕方なく現地で日本語が出来る人、もしくは英語がきちっと出来る人を雇うんですが、そうすると、日本人としての真意がうまく伝わらない。結果、仕事がうまくいかない。そういうのが重なると、もう自分で行っちゃえとなるわけです。

大谷:商社や学生の人気企業ですと、海外赴任できる企業は人気なんじゃないですか?

やまもと:でも、実際に外語大で「アラビア語を学んでます」なんて言う人を「アラブに行く人」として選んで、いざ送り込もうとすると、「イヤ、ちょっと親の事情が」とか言い出して行かないんですよ。

会場:(笑)

やまもと:結局、大手の商社の方々が、海外に行くのが好きで好きでしょうがない人たちを選抜して連れていく方が、圧倒的に商品のクオリティが高い。あとは意外と、外務省以外の経産省などのお役人が、現地に根付いた活動をされているケースが多いです。そういう方々に協力してもらって、情報の調査をしたり、現地の動向を聞いてもらったり、人脈作りをしたり、相談やトラブルがあった時の対応をお願いしたりしていますね。

大谷:ビジネスの現場で海外に行きたがらないという話がありましが、笹川会長は30年間で120ヶ国まわられて、日本の外交官や、各国の大統領にも会われていますよね。実際に、現地の外交官はこうだとか、日本人と比べて違いはありますか?

笹川:外交というものは、本来夫婦でひとつの仕事をやるんです。ところが、日本人は単身赴任で、奥さんがついて行かないケースが多い。まったく、外交官は外国で仕事をするために外交官になっているんですけどね。アフリカのある日本大使に「あなたは土日に何をしています?」と、聞いたんです。そしたら、「プールで模型を浮かべて遊んでいます」と。おかしくないですか皆さん?東京大学法学部を出て、外交官試験に受かった人の話ですよ。女房を東京に置いて、ひとり海外に赴任してプール模型を浮かべて遊ぶ。そういう人が外交をやっている。世界で私の知る限り、単身赴任の大使が最も多い……、というよりも突出して多いのが日本です。

やまもと:アフリカもそうですが、特に中東とかロシアとか東欧を、日本より格下に思う人が多いらしいですね。全然そんなことはなくて、行ったら非常に面白い国なのですよ。独身でも大変だから、結婚している人が行くとなったら、そりゃあ奥さんが一緒に来てくれないとか、ますますいろんな問題があるでしょう。ただ、奥さんを説得出来ない人が、外交で説得出来るわけないじゃないですか! ビジネスにしても、日本人同士の仕事でうまくいかない人が、ルーマニア人を相手にしてうまくいくわけがないですよ。つまり、何が言いたいかというと、日本でダメな奴が海外に行こうとする。

会場:(笑)

やまもと:僕が行く先は日本人が少ないから協力し合いたいと思うのですが、行ってみると日本人よりも現地のロシア人の方がよっぽど話があったりする。

笹川:今のやまもとさんの話を、一部訂正します。ダメな日本人がたくさん海外に出ていますが、女性は世界一と言われています。優れた女性が現地に行って、つまんない外国人と一緒になっている。日本の男性は情けない!頑張ってもらわないとね。ほんとにみんな一流の女性なのに。

やまもと:日本の場合は女性の社会進出みたいな風潮がありますが、ヨーロッパの場合は男がほんとにクズなんですよ。

会場:(笑)

やまもと:だから、女性が職場にいないと回らない。どうしようもない男だけで出来ている職場って、ヨーロッパにたくさんあるんですよ。

大谷:田端さんが、深く頷いていらっしゃいますが。

田端:出版業界とか、その典型だと思います。女性と……あとゲイ。

やまもと:同性愛者ってやたら働くんですよ。約束を守るんですよ。「なぜそんなに約束を守ろうとするの?ゲイなの?」って聞くと、大体ゲイなんですよね。

会場:(爆笑)

やまもと:いや、ほんとそうなんですよ。「なぜ、そんなに働かなきゃいけないの?」聞くと、「私はマイノリティだけど、プライドがある」という。「この人生を100%生き抜くためにはこうするしかないの」ってね。僕らも向こうの社会的ないろんな制度とか仕組みがわからないまま行くことが多いので、日本人同士でつるむよりも、そうやって現地の事情に圧倒的に詳しい現地の人と酒を飲んで、どうつるむかの方が遥かに大事です。そこでわかったことを、仕事的にどうアプローチしていくかが、知恵のひねりどころだと思います。

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