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いつ消える?「レイプ文化」

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女性の権利省の予算の削減に反対して、パリの経済財務省の前に集まっているフェミニスト(2017年)出典:Photo by Jeanne Menjoulet

Ulala(ライター・ブロガー)

【まとめ】

・フランスでは3月8日は「女性の権利の日」

・性的暴力やストリートハラスメントは「レイプ文化」

・レイプで何度も告訴されているポランスキー氏の最優秀監督賞授賞に批判。

3月8日は、国際女性の日だ。1904年3月8日にアメリカ合衆国のニューヨークで、女性労働者が婦人参政権を要求してデモを起こした。その後、1910年にデンマークのコペンハーゲンで行われた国際社会主義者会議で「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念の日とするよう提唱したことから始まった。

この日に先駆けフランスのマルレーヌ・シアパ女男平等・差別対策担当副大臣は、「いいえ、3月8日は女性の日ではありません!」という寄稿文を出した。フランスでは3月8日は「女性の権利の日」なのだ。

▲写真 マルレーヌ・シアパ女男平等・差別対策担当副大臣 (2019年3月)出典:Photo by Nantilus

シアパ副大臣は、マクロン政権で抜擢された人物であり、フランスの女性から高い人気がある政治家だ。「彼女は“普通”の女性に一番近いのよね。」と語られることもある。それは、元ブロガーでグランドゼコール出身者でもないという経歴や、見た目もこれまでに例のない政治家像であることが親近感を呼ぶのだろう。またその歯に衣着せぬ物言いも定評がある。例えば、性的暴力やストリートハラスメントを「レイプ文化」と呼び、社会全体に「意識を変化させるべき」と働きかける。

「性的暴行者に言い訳を見つけ、性的暴行の責任を被害者に負わせる傾向は「レイプ文化」の一部です。…性的暴行を女性の問題だと考えるのはいい加減辞めなければなりません。性的暴行は男性の問題なのです。…性的暴力のメディアの扱いが女性を苦しめています。…」(引用:ChEEk

そして、このレイプ文化をあらためようとする活動は、就任した2017年からまったくブレがなく現在もグイグイと突き進んでいる。

写真家で元女優のヴァレンティナ・モニアさんが、18歳だった1975年にスイスのスキーリゾート“グシュタード”にある、映画監督ロマン・ポランスキー氏の別荘で、「極めて暴力的」に襲われ、レイプされたと訴えていたあとには、名指しはしていないが、かなり明白なメッセージを述べている。

「私の立場は確固たるものです。性差別および性的暴力の加害者に対して寛容さはありません!外国国籍の襲った犯人は国外に追放されるでしょう。性的暴行犯が問題なく国内にとどまることができるなんて、常識的に言えますか?」(シアパ氏のtwitterより)
▲写真 ロマン・ポランスキー氏 出典:Photo by Georges Biard

ポランスキー氏は、俳優ジャック・ニコルソンさんの米ロサンゼルスの自宅で当時13歳の少女をレイプしたことを認めアメリカで1977年に有罪判決を受けた後、保釈中に国外逃亡しフランスへ渡った。

保釈中に逃亡と言えば、レバノンに逃亡した日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告が記憶に新しいが、電子的に登録され、確認される現在においても逃亡が可能であったのだから、40年前はもっと容易かったことだろう。そしてこの時代は、未成年であるにもかかわらず有名な男性の犠牲になることを問題視する意識も低かった。それは2002年になっても変わることはなく続いていった。

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