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新型コロナ禍で資金流出「崩壊した韓国経済」の最悪シナリオ

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感染拡大で生産活動が難航、韓国経済は一段と厳しい状況に

新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大によって、韓国から投資資金を引き上げる海外投資家が増えている。今後の展開によっては、海外脱出を目指す韓国企業が増える可能性もある。

コロナウィルス韓国写真=Avalon/時事通信フォト

これから新型肺炎の感染拡大がどのような展開になるかは見通しづらいが、最近の経済指標を見る限り、すでに中国経済にはかなりの下押し圧力がかかりはじめた。中国では、ITや自動車の重要拠点の一つである湖北省武漢市を中心に、生産、物流、消費など、経済活動が大きく落ち込んでいる。

それにともない、中国をはじめ世界の主要国の景況感が大きく下落している。一方、株式や為替などの金融市場にも不安が波及しはじめており、世界の主要市場はいずれも不安定な展開になっている。

韓国国内でも新型肺炎の感染が急速に広がっており、自動車やエレクトロニクス分野で生産活動が一時停止に追い込まれた。それにより中国を中心とする世界のサプライチェーンの混乱に加え、韓国で人の移動が制限される。韓国企業の生産活動などがさらに難航し、韓国経済が一段と厳しい状況を迎える可能性は日々高まっている。

景気指数は製造業・非製造業ともに過去最低

今回の新型肺炎の発生は、世界経済を減速させる大きな要因であることはまちがいない。その背景には、経済成長の限界を迎えた中国が、新型肺炎の感染拡大によってこれまで以上のスピードで減速するリスクが高まっていることがある。

最近の経済指標をみると、PMI(購買担当者景気指数)が急速に悪化している。2月、中国の国家統計局が発表する製造業PMIは過去最低の35.7だった。1月の製造業PMIが50だったことを考えると、中国の製造業の業況悪化はかなり深刻だ。また、2月の非製造業PMIも前月より24.5ポイント低い29.6と過去最低だった。

これまで、製造業に比べて非製造業の景況感が幾分か良好な状態を維持してきたこと踏まえると、中国経済はかなりの勢いで落ち込みはじめている。これは、世界の多くの国に共通するリスクといえる。

国家統計局が発表するPMIに比べて、中小企業の割合が高いといわれる財新(中国のメディア企業)の発表したPMIを見ると、中小企業はさらに厳しい状況を迎えていることがわかる。財政のサービス業PMIは1月の51.8から2月は26.5とあまりに落ち込み方が大きい。

中小企業の約85%が「維持できるのは3カ月以内」と回答

北京大学などが中国内995社の中小企業に行ったアンケートでは、“保有現金でどのくらい会社を維持できるか”という質問に、回答企業の約85%が「3カ月以内」と回答した。肺炎による経済の混乱が長引けば中国で企業の連鎖倒産が起きる可能性は高い。

それは今後、中国の失業問題を深刻化させるだろう。中国人民銀行(中央銀行)は金融緩和を実施し、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)が条件を満たした中小企業に対して、6月30日まで元利金支払いの延期を申請できる措置を設けるなど、中国は異例の措置をとおして中小企業の経営支援に注力している。

ただ、中国本土の銀行勢は規制金利のもとで国有企業など大手企業への融資を優先する傾向にあるので、もともと中小企業を取り巻く金融環境は厳しい。そう考えると、中国経済がさらに減速する展開は軽視できない。それは、米国をはじめ、世界各国の経済にかなりの下押し圧力となる。

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