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小中規模医療施設の新型コロナ対策は万全か 2

昨日は入院診療を中心に気になったことや感じたことを書きました。

今日は外来診療について書いていきたいと思います。

私が外勤などで勤務しているクリニックなどは基本的には脳外科を標榜しているクリニックに当たりますが、脳外科がメインとは言え、内科も標榜しているところが多いです。

つまり、脳神経系の診療をメインとしているものの、普段から一般的な内科としての診療も行っています。

熱発や肺炎、インフルエンザなども診ています。

先日も、発熱、倦怠感という患者さんを何人か診ました。

発熱患者さんは待合室ではなく別室の個室で待ってもらうなどの対応をしておりますが、これはインフルエンザの疑いの患者さんへ普段から行っている対応と変わりません。

従来と異なるのは、クリニックの入り口に発熱患者さんはまず外から電話で連絡をくださいとする張り紙があることですが、それでも直接いつも通り待合室に入ってくる患者さんはいます。

海外渡航歴のある方や、新型コロナウイルス感染者の方と接触歴のある方はクリニックを受診せずに、相談センターに連絡してくださいという張り紙もあり、疑いの濃い方はクリニックでは診る事ができませんという表示もされています。

しかし、この後者の張り紙の意味はすでにあまりないように思います。

今新たに診断がついている方々の多くは感染経路の分からないケースだからです。

最早、どこにいても感染しうる状態になっており、感染者への接触歴が明らかな方は少ないでしょう。

勤務先によっては、今まで通りインフルエンザの検査を行っているところもあるのですが、この検査の仕方が結構危険だなと思うようなところもあります。

通常、インフルエンザの検査の際には患者さんの鼻に細い綿棒を看護師さんが突っ込んで、鼻咽頭の粘液を採取します。

この際、普通のマスクのみという感染防御で行っている看護師さんが多いのですが、危険といわざるを得ません。

看護師の感染例が何例か報告されていますが、おそらくこういった検査の処置の際に感染が起きているのではないかと思います。

鼻に細い綿棒を突っ込まれると、どうしても人間はくしゃみをしてしまうからです。

この際に一時的に周辺にはウイルスがエアロゾルとして散布されることになり、通常のマスクでは感染を防ぐことはできませんし、ゴーグルがなければ眼球粘膜からの感染も考えられます。

今回の新型コロナウイルスの初期症状はインフルエンザと見分けることは不可能だからです。

インフルエンザのチェックを受けに来た患者さんの中にコロナウイルス感染者がいても全く不思議ではありません。

そうすると、本来はインフルエンザの検査をする際にもN95マスクをつけ、ゴーグルをしてしっかり感染防御をすべきということになります。

しかし、N95がなかなか手に入らない現状、世の中の全てのクリニックでの検査の際に使えるだけのN95マスクを行き渡らせるのは現状不可能に思います。

実際に私がここ最近伺ったクリニックでもインフルエンザの検査の際にN95マスクを使っているところはありません。

これは、やはり医療従事者を中心に世の中に感染を広げてしまう要因となるように思います。

では、どうすればいいのか。

一般のクリニックではインフルエンザやコロナなど、発熱者に関するウイルス検査を行うべきではないように思います。

正しい解答を示しているのが、韓国やイタリアの発熱者に対する検査のシステムです。

あの、ニュースで見かけるドライブスルーの検査システムは非常に効率的で、検査する側のリスクが低いと言えます。

現状の日本の熱発者に対する検査の対応より、遥かに優れている。

まず、屋外で行うので周辺の空気がこもることがありません。

熱発患者さんが車内からでることがないので、患者さん同士の接触もありません。

検査する側も、同じ人が一つのN95マスクと防護具で数多くの患者さんの検査ができるので、これら防護具の節約になります。

どう考えても、ほとんどいいことしかありません。日本でも早く韓国やイタリアに見習って導入すべきです。

津々浦々のクリニックなどでコロナウイルスの検査を行うというのは、リスクも無駄も多いのですから。

都心部など、土地が狭く車を持っていない人が多い地域ではドライブスルーが難しくとも、公園などの屋外に検査センターを設け、集約的に検査を行った方がよいのではないでしょうか。

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