- 2020年03月08日 13:04
フランスで新型コロナウイルス感染拡大:「過剰に恐れず、重症者を守る」対策方針 日本との違いは?
1/2世界中で拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。アジア圏のみならず、アメリカやEU諸国でも感染者が増え始めています。
そのひとつフランスでは、どのような状況が起き、そして、どのように対策しようとしているのでしょうか?それを知ることは、日本の対策の現状を評価するうえでの基礎情報としても役に立ちそうです。
日本医師会総合政策研究機構のフランス駐在研究員として現地の医療制度の研究を行う、奥田七峰子さんに聞きました。
(以下の内容は、奥田研究員のFB投稿の内容、および、その後メ―ルなどで行った追加の取材内容をもとにしています。情報は3月7日時点のものです。)

Q)フランスの現状について教えてください。
韓国での新型コロナウイルス(COVID-19)の集団感染と同様、フランスでも宗教の集会(2000人規模)から陽性患者が多数発生し、3月6日、全国の陽性者数が613名(死亡者9名、39名重症。8割は軽症)になりました。
このため、ドイツ国境に近いアルザス地方のオート・ラン県、もう一つ別のクラスターのあるオワーズ県では、保育園・幼稚園・小中高が一斉休校になっています。
Q)医療体制や検査体制において、どのような対策がとられていますか?
PCR検査について、検査の対象は現在の日本のものと近く、重症のかぜ症状がある患者のみとしています。オリヴィエ・ヴェラン保健大臣は「軽症や無症状の陽性者を探すスクリーニング的なテストはしない」と発表しました。なお、これまで検査は指定医療機関のみで行われていたのですが、市中の開業医・診療所でも行える体制を整えています。
医療体制の再編成も進められています。軽症者は、プライマリ・ケア(町の開業医やかかりつけ医)が主に対応することになり、検査キットやマスクが配給されました。一方で重症者は治療設備の整った病院に行くことになります。
重症者を治療する病院は、他科のスタッフを移して増床し、検査患者の為の特別待合室用テントを設営するなど緊急時の体制をとっています。
高齢者施設は、施設の出入りする人を制限(18歳以下は立ち入り禁止)するようになっています。また6日付の省令で、全ての薬局薬剤師は、自分で精製した消毒用アルコール・ジェルを販売しても良い事になりました。(公定価格3ユーロ/100ml)



