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新型コロナウイルス対応など

 石破 茂 です。

 新型コロナウイルスに対する政府の対応に様々な批判がありますが、今それを一々あげつらっていても事態が改善するわけではありません。日々改善に努めることは当然として、反省と検証は事態が終息してからきちんと行うべきものと考えます。

 今は感染拡大防止と、年度末の3月になってコロナウイルスの関連により資金繰りが厳しい事業者に対する対応を、徹底的に行う他はありません。乏しいながらかつて銀行に勤務していた経験から言えば、融資を申し込んで実際に実行されるまで数日から1~2週間はかかるもので、ましてや申し込みが殺到し、融資窓口の人的・物的能力が低下している現状を考えれば「問い合わせても繋がらない」「支払期限に間に合わない」という事態が容易に想像されます。中には、便乗したような不適切な融資の申し込みもあるのでしょうが、今は平時ではないのですからそれはリスクとしてとるべきではないでしょうか。

 敵は新型ウイルスと社会不安の増大です。実際に現地を見ていないので軽々な評価は避けますが、日本よりはるかに中国との往来が多い台湾における蔡英文政権の対応には、1月11日に総統選に圧勝したばかりで求心力があり、政治体制も日本とは異なる大統領制とはいえ、学ぶべき点は多いと感じます。

 感染者が一人もいない時点で対策本部を立ち上げて新型肺炎を感染症に指定し、中国からの入国を止め、学校の春節休み(冬休み)を延長し(現在は再開)、小学生のいる共働きやひとり親家庭には企業が有給の「看護休暇」を与え、これに反すれば罰則が伴う。マスクはアプリで管理し、購入規制をかける。台湾の対応はそれぞれ見事なものであり、支持率も急上昇しているそうですが、日本において同じことが出来たかといえば、かなり疑問があります。健康保険がICカードとなっていることも、情報伝達や管理に大きく寄与しており、日本でもマイナンバーがもっと普及し、社会保障や個人口座と連結されていたらと悔やまれます。

 政府はベビーシッターに対する補助を三月は最大で月26万4000円にまで拡大しました。前回も記しましたが、マンパワーの確保も併せて行わなくてはなりません。国民全てに納得、共感いただけるような対応は不可能ですが、一人でも多くの方に光を見出していただけるよう、今後も努めなくてはなりませんし、適時・適切な情報開示はこのような時にこそ最も必要とされます。

 広島地検が河合衆院議員・参院議員夫妻の秘書を逮捕したことを、自民党は深刻に受け止めなくてはなりません。総力を挙げて支援した責任があります。「捜査中なのでコメントできない」というのが最近の常套句になっていますが、「一切身に覚えがない」と主張しておられる以上、積極的にコメントしても何ら支障があるとは思われません。

 いつも申し上げることですが、自民党のコアの支持者が離れていくことはとても恐ろしいことです。「かつての自民党はこうではなかった」「自分の好きだった自民党は何処に行ってしまったのか」というお声を聞く機会が多くなっていることに、自らの責任を感じています。

 自民党が若年層を対象として作製した漫画を中心とする小冊子シリーズの第6巻「憲法改正特集」を一読して、嘆息を禁じ得ません。

 被災地の高齢女性から「水道が止まったときに女性自衛官がペットボトルの水を届けてくれてとても嬉しかった」との話を聞かされた女子高校生が、「そんな女性隊員の活動が憲法に違反しているかもしれないなんて悲しくなるわ」と語るのですが、本当にそれが憲法改正の最も重要な理由なのでしょうか。自衛隊の主たる任務であるはずの防衛出動は一コマしか出てこないことも併せて、これが自民党の憲法改正に臨む姿勢なのかと思うと、それこそ悲しくなります。

 この週末も、7日土曜日に予定されていた富山後援会の催しや自民党大会前日の鳥取県連参加者との懇談会、8日日曜日の党大会やレセプション等の関連行事がすべて延期となってしまいました。生じた時間を利用して新たに、或いはもう何度か読まねばならない書籍や資料を精読したいと思います。そのような本は山積みになっていますが、取り急ぎ「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」(若泉敬・文藝春秋)、「国家緊急権」(橋爪大三郎・NHKブックス)は読了せねばなりません。

 8日日曜日には、激論クロスファイア(BS朝日・午後6時・田原総一朗氏との対談・収録)が放映される予定です。

 皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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