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「新型肺炎」の陰で見過ごされがちなもう一つの疑惑

参院選挙の運動員への買収疑惑発覚から四ヶ月が経って、このほど広島地検は、河井案里参議院議員の公設秘書を公職選挙法違反の疑いで逮捕したと報じられました。新型コロナウイルス問題で、日本はおろか世界中が大騒ぎとなっていますが、これも見過ごせないテーマなので、少し問題の所在を明らかにさせたいと思います。 実は河井克行氏とは私が外務委員会に所属していた時に、同委で一緒に理事を務めていたことがあります。与党筆頭と二番手の理事ということでそれなりに接触する機会が多かったのです

▼私自身実害はそう受けたことはないのですが、関係の職員や官僚の一部には滅法きつく当たる、際立って強引な議員ということで、あまりいい評判は聞かなかったということが記憶に残っています。この評判の悪さは、私だけの思い込みや単なる噂ではなく、広島の政界に詳しい人の間では共通の認識だったようです。その人物が安倍首相側近の一人として重用され、とうとう法務大臣にまで上り詰められたことに、正直皆が驚きました。とりわけ与党関係者は先行きに懸念を持っていたものと思われます

▼今回の事件報道を追っている限り、自民党内部の勢力争いが背景にあり、その間隙を縫って河井氏が夫人起用に執心し、遮二無二当選を果たすべく、周りを巻き込んだもののようです。巨額の選挙資金を自民党が投入、それを惜しげも無く使ったとの舞台裏の報道を見るにつけ、さもありなんとの思いが募ります。この問題について、安倍首相は任命責任者として大きな責任があります。また、自民党の総裁として、官房長官と政調会長間での選挙における分裂騒ぎにも、我関せずとはいかないはずです。同党関係者は、本人の説明責任を指摘するばかりですが、それは当然のこととして、問題の背景にはもっと根深いものがあるように思われます

▼公明党の山口代表も3日の記者会見で、「河井議員夫妻は捜査に協力して実態を解明すべきだ」と述べていますが、当然のことでしょう。新型肺炎を巡っての安倍首相の野党への協力呼びかけの場面を見ていて、山口代表や斎藤幹事長が同席する姿に改めて「自公一体」を痛感しました。「桜を見る会」の問題にせよ、いわゆる「もり、かけ」疑惑にせよ、公明党の追及を疑問視する向き(弱すぎることに)が少なくありません。身内意識が強く、手心を加えているのでは、ないかと。勿論、政治腐敗追及に熱心だった野党時代と同じようにすべきとまでは言いません。衆参の選挙を通じて両党はほとんど一体化しているだけに、難しいものがあるでしょう。しかし、政治腐敗を見過ごすことはたとえ同じ党であっても許されません。「公明党の自民党化」の悪い実例に、新たなカードを加えることは御免被りたいものです。(2020-3-6)

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