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食の安全と安心―PART2



 食品の安全と安心について、成長ホルモンや成長促進剤以外にも、たくさんの問題があります。

 たとえば、米国産の柑橘類の輸入でも同じような問題があります。日本では、農薬というのは収穫前しか使えません。収穫した後の農薬の使用は禁止されています。ところが、アメリカからレモンやオレンジを輸入する場合、カビが生えないようにイマザリルのような典型的な農薬を使用しています。

 日本政府は、法律違反にならないように食品添加物という名目で認めています。幸い、国内法で食品添加物には表示義務がありますので、私たち消費者はスーパーマーケットで買う時にチェックが可能になります。イマザリル、フルジオキソニル、アゾキシストロビンなどの表示をスーパーでチェックしてみてください。これまで、米国はこの表示すら問題視する姿勢で交渉してきていますが、さすがに日本政府もそこは踏ん張っています。

 さらに、遺伝子の組み換え食品の問題もあります。日本の主な輸入国である米国、ブラジル、カナダで生産される大豆、とうもろこしのほとんどが遺伝子組み換え作物です。日本では、主な原材料の5%(EUでは0.9%。スーパーのみならずレストランでも表示義務有り。)以上に遺伝子組み換え作物が使われていれば表示義務があります。

 豆腐や納豆には表示義務がありますが、しょう油や油などたんぱく質が分解されている食品には義務がありません。また、「遺伝子組み換えでない」という任意表示が認められており、消費者にはまだしも選択の自由があります。しかし、2023年からこの任意表示の条件が厳格化され消費者の不利益になる予定です。ちなみに、ドイツやフランスに加え、ロシアでも遺伝子組み換え作物の栽培は禁止しています。

 ゲノム編集とは、遺伝子組み換えではなく、遺伝子の一部を切断する技術です。EUの司法裁判所で「ゲノム編集は遺伝子組み換えと変わらない」と判断されています。日本は「ゲノム編集は遺伝子組み換えではない」とし、2019年から、安全審査や表示義務なしで厚生労働省への届け出だけで流通が認められています。遺伝子の切断を遺伝子組み換えと同じものとみるかどうか、世界でも意見が分かれている以上、消費者の立場からは、せめて表示を義務付けるべきではないでしょうか。
 
 消費者の選択の権利を守るために、安全基準のダブルスタンダードや食品の表示の問題については、今後とも、様々な場面で問題提起をしていきたいと思います。

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