- 2020年02月29日 16:25
【コロナビールのお名前】
新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から米グーグルが社員の日本への渡航制限を決めたほか、コロナビールがとばっちりを受けています。
FTはUS stocks close lower again for worst week since 2008(米株価、2008年以来の最悪の1週間)の中で、メキシコ、ナイジェリア、アイスランドなどで初の感染者が見つかり、ニューヨーク株式市場で28日、引き続き売り注文が先行して、株価が一時1000ドル以上下落。その後、FRBパウエル議長が追加利下げ示唆する声明を出したことで市場が落ち着いたと報じています。
この1週間で3580ドルという記録的な値下がりそうです。
スイス政府が1000人以上の集まりを中止するよう求めたことで、週明けから始まる予定だったジュネーブモーターショーや時計の国際展示会も中止に追い込まれました、
恐怖指数とも呼ばれるVIX指数は、2009年初め以来の高い水準となる49まで上昇し、その後は40に。「投資家はみな恐怖におびえている」という市場関係者の声で締めくくっています。
CNBCは、スイスの事務所に勤める米グーグルの重要員が新型コロナウイルスに感染したことが判明し、12万人の従業員を対象に、感染が拡大しているイタリア、日本、イラン、韓国への出張を制限することを決めたと報じています。
従業員80万人の米アマゾンも中国への渡航を禁止したほか、アメリカ国内の不要不急の出張を控えるよう指示。米ウーバーも28日に中国、イラン、イタリアの一部地域、韓国への渡航を制限したとしています。
NPRは、グーグルが帰国者を除きすでに中国に渡航することは禁止していて、イランとイタリアの一部地域に続き、3月から日本と韓国も渡航を制限すると伝えています。
グーグルは28日、4月にカリフォルニア州で予定していたGlobal News Initiativeの開催を見送ったということです。前日にはフェイスブックも5月に予定していたF8と呼ばれる開発者会議をキャンセルしたということです。
CNNは、The spread of the coronavirus couldn’t have come at a worse time for Corona beer(コロナビールにとって、コロナウイルス感染拡大は最悪の時期に到来)の中で、コロナビールが新型コロナウイルスと名前が類似していることからとばっちりを受けていると報じています。
親会社のConstellation Brandsは、「お客さまはウイルスとビールに関係ないことはご理解されています」としていて2月15日までの4週間にCorona Extraの売り上げは5%伸びたということです。
とは言え、4000万ドルを費やしてコロナビールの新ブランド戦略を始めたところでこれほどタイミングの悪いことはないそうです。ツイッターを使った広告では「まもなく上陸(coming ashore soon)」というものもあり、無神経だとして批判されたとのこと。
アメリカで行われた調査で、回答した38%がどんな状況下でもコロナビールは買わず、14%は公の場でオーダーしないと答えたそうです。別の調査でもコロナビールに対する関心が落ちているとしています。