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かつての高金利預金体験が「相談すればいい商品を教えてもらえる」という期待を生む仮説

資産運用において「銀行の担当者に相談する」というように、その道の者にアドバイスを求める人がいます。
その中でも、投資信託協会や各種アンケートの結果などでも出ているように「いい商品はありますか?」「おすすめの商品はありますか?」のように良い商品を教えてもらおうという人が一定数いるようです。特に付き合いのある銀行への相談は多いようです。

しかし、銀行は商売/担当者は金を稼ぐ仕事としてやっているのですから、彼らが売りたい商品は銀行/担当者が儲かる商品です。「おすすめの商品はありますか?」と相談に来られれば、手数料をたんまり取れる商品をお勧めしたくなります。
だから、「いい商品はありますか?」「おすすめの商品はありますか?」がNGなのですが、何故このように聞いてしまうのでしょう?


ここで一つ考えられるのは、かつて年利7%や8%もついた銀行預金の体験ではないでしょうか。

1990年頃の銀行預金は年利8%ほどと高金利でした。子どもの頃の私のお年玉も郵便貯金で金利が高かった記憶があります。

さらに昔の銀行の商品ラインナップは今とは違いました。

 ・1998年に個人向けの外貨預金販売および投資信託の窓販が解禁
 ・2004年に証券仲介業務が解禁
 ・2007年に保険販売の全面解禁

…となって、銀行は今でこそ外貨預金、年金保険、生命保険、医療保険、投資信託、仕組債、外債…と様々な商品を取り扱っています。
しかし、高金利時代はこれらの商品の取り扱いがなく、個人がお世話になるのは「預金をするか(引き出し含む)」「お金を借りるか」「お金の送金」でした。資産運用商品では預金くらいしか無かったのです。

この選択肢の無さは結果的に銀行にとっても幸運でした。
1989年末のバブルの頂点に向けては株式や不動産なども儲かる商品でしたが、バブル崩壊後には株価は右肩下がりのトレンドで大きく損を出しました。そんな中、銀行預金は損を出さなかった。
これが相対的に銀行預金/銀行への信頼を高めました(株屋…と揶揄されるような業界と違って)。

話が長くなりました。
まとめると以下のような認識があるのではないか、ということです。

 ・銀行預金は高金利だった
 ・銀行預金は他商品と違って損をしない安全な商品
 ・証券会社は言いなりになって株を買わされて損をした。証券会社は信用できない
 ・銀行は安全で高金利な銀行預金を勧めてくれた。銀行は信用できる

潜在的にでもこのような意識があると「銀行に相談すれば、何か良い商品を勧めてくれるはず」と考えてしまっても納得がいきます。

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