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麻生大臣の所信を質す

  衆院財務金融委員会において2月14日、麻生大臣の所信表明に対して質疑を行いました。

  第1は、「2025年度のプライマリーバランス黒字化と同時に、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります」と、いけしゃあしゃあと財政健全化目標を語ったことについて。今年度消費税を増税したにもかかわらず2兆2千億円も赤字国債を追加発行したことや、前年度剰余金の半分以上は債務残高を減らすことに充てるルールなのに、予算編成の財源にしてしまったことを例示しました。財政再建が遠のいているのが現実であり、大臣の言葉を信じる人は皆無だと厳しく指摘しました。

  第2は、「幼児教育・保育の無償化や高等教育の無償化を着実に実施する」という発言について。幼保無償化については安倍総理も「3~5歳の全ての子ども」が対象と豪語していますが、保育所は認可外も対象となっている一方、地域や保護者の幼児教育のニーズに長年にわたり応えてきた「幼稚園類似施設」は対象外です。ようやくその支援のための調査費がつくと、文科省が答えました。

  住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯の学生を対象とした高等教育の無償化は、ほとんど全ての大学、短大、高専をカバーしていますが、専門学校は1024校(全体の37.8%)が対象外です。対象か否かの周知が徹底されていない実態を厳しく質しました。

  第3は、「キャッシュレス・ポイント還元事業」についてです。当初予算の見積りでは足りなくなり、補正予算で所要額を約1500億円も追加計上したのは、思いつき事業に対する査定が甘かったからではないかと詰問しました。議事録では大臣の表情はわかりませんが、苦渋の色を浮かべて言い訳に終始しました。こういうことの積み重ねから放漫財政になるのです。

  第4は、「経済再生と財政健全化の両立を実現してまいります」という決意について。安倍政権は2015年9月に「希望を生み出す強い経済」を掲げ、名目GDP600兆円の達成を高らかに宣言しましたが、一体いつ実現するのかを尋ねました。内閣府は2022年度末だと答弁しました。当初は2020年度達成だったはずですが、徐々に後にずれてきています。つまり、憲政史上最長政権になりましたが、その任期中に経済成長も先述した財政健全化も具体的に明示した目標には未達になることが明らかになりました。「桜を見る会」を巡ってはウソの上塗りを続けていますが、骨太の政策でも大ウソをついていたことになります。

  第5は、「かんぽ生命の不適正な保険募集事業」についてです。日本郵政グループの株式売却益を東日本大震災の復興財源にすることになっていますが、不祥事により株価が低迷し財源の捻出に支障が出ています。一体どうするのかと質問したところ、きちんと対応するための法案を準備中であり、その内容は現段階では控えさせてほしいとの答弁でした。中身が明らかになれば、更に詳しく問いたいと思います。

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