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SNSやフリマ経由で…ネット時代の今も息づく「ブルセラ」、危険な目に遭うケースも


 未成年の下着やブルマの販売「ブルセラ」が相次いで摘発され、社会問題化した1990年代。以後、多くの店が姿を消した中、今も営業を続けるショップもある。アド五反田店の店長は「1日に大体40~50人くらいが買いに来る。普通のサラリーマンの方が圧倒的に多く、需要は全く変わらない。欲しいものを1点買う方もいれば、まとめて大量に買っていかれる方もいる」と話す。


 90年代とは異なり、ネットもあるこの時代。アイドルの振付師・らびさんは、メールで仕事の依頼をしてきた自称アイドルプロデューサーの50代男性に喫茶店で会うなり「下着集めが趣味だ」と明かされた上、コーヒーを奢ってあげたのだから、その場で脱いで机の下から渡してくれと要求されたのだという。なんとか拒否し、その場をやりすごしたらびさんは、自分の他に被害者が出ないよう、Twitterで男性について報告、注意を促した。


それとは逆に、「パパ活(お茶やお食事を共にすることでお金をもらう)」のスキマ時間を使い、自身の使用済み下着を年に150枚売り、収益は投資に回していたと話すのが、びびちゃんぺさんだ。「パパ活をする中で、出会い系で知り合った人に下着を要求された。時間が売れることと同じように、下着が売れると知って始めた。パパをする人と下着を買う人は別。ただ、時間あたり単価はパパ活よりもいい」。

 元手は500円の下着。それが上下セット2万5000円で売れたこともあるという。「やはり匂いなどがついていないと価値がないので、売るために2、3日同じ下着を履いてアピールすることもある。駅など人通りが多い所で、ジップロックなどでの手渡しだと5000円で、生脱ぎだと1万円など。最初に高く買ってもらったとしても、その後に続かないと単発で終わってしまう。少し相場より安くても、リピートをしてもらえる方が結果的にお金は儲かる。連絡先を聞いておいて、1カ月前とか2カ月前に“今こういうものを履いている”“こういうエピソードがあって、この下着がこうなっている”と定期的に連絡する。あるいは色々な趣向の人がいるので、コットンパンツやフリフリのパンツなど、色々な種類の下着を持っていて、自分の好みよりも相手に合わせてあげることが重要」。

 こうした知見を“パンツを10倍の値段で売る方法”と称してTwitterに投稿したこともあるという。「めちゃくちゃ反響があった。母子家庭で学費が払えない女の子や、生活保護で暮らしているという女の子から、“1週間で15万円以上稼いでいます”といったコメントもいただいた。とても嬉しかった」。


 一方、買う側の男性たちについて、「JK売り子」などを取材してきたノンフィクションライターの石原行雄氏は「実は下着そのものには興味がなく、オプションの“援交”目当てで女の子と会いたいという人もいる。いわば、飲み屋で言えば“お通し”のような感覚で下着を買うということだ。あるいは女性が身に付けていたものの匂いを嗅いだり、体に擦り付けるなどの使い方をする。また、汚れものフェチみたいな人もいる。非常に深刻なのは、90年代初頭のブルセラショップがそうだったが、要するに児童性愛的なものと不可分な人もいる。そういう人たちの世界では、18歳以上の下着よりも、高校生、中学生の下着の方が市場価値は高い」と話す。

 紗倉まなは「私も特典として着用済み下着を付けた形で作品を売ることがあるが、売れ行きが他の特典よりも良い。それだけ着用済の下着に付加価値に魅力を感じて下さる方が多いということだし、そのようなフェティシズム自体を否定する気はない。ただ、一般の方の場合、そうした行為が犯罪に近くなってしまう局面があるのではないか。そんな中で、未成年の方を守れる状況にはなっているのだろうか」と懸念する。

 この点について、青少年条例などに詳しい奥村徹弁護士は「中古品を売買する古物商の許可があれば使用済みの下着であっても売買をすることに問題はない。ただし、未成年の使用済み下着は買い受けが条例で禁止されているので扱えない」としており、フリマアプリの「メルカリ」は法令に違反する商品や社会的に出品が好ましくないものの流通を禁止しており、そこには使用済みの下着、スクール水着、体操着、学生服類なども含まれる。しかし前出のびびちゃんぺさんは「もし私が未成年だったとして、メルカリやラクマを利用してやるのであれば、出会い系やTwitterで顧客をゲットして、フリマアプリから専用ページに誘導すると思う。フリマアプリ側がどう対策しても、根本的な解決は難しいと思う」と話す。


また、石原氏は前出のらびさんのように、売買の過程で危険な目に遭うケースは非常に多いと指摘する。「手渡しの際に無理やり触られたケースだけでなく、暴行を受けそうになったというケースもある。そこまで行かなくても、尾行されて脅されたり、SNSから個人情報がバレて脅されるといったことも日常茶飯事だ。しかし、自分に引け目があって泣き寝入りする。それが表面化して報道などに載らないので対策もされないとい悪循環がある」と話す。

 びびちゃんぺさんも、そうしたトラブルに巻き込まれそうになったことがあるという。「盗撮されないために部屋を暗くしたり、胸ポケットにスマホを入れているように見せかけて、証拠映像を撮ったりこともあった。自分の目で相手を見定めるといったことが重要だと思う。元々は短期間で稼いで自分の本業に集中しようということで始めたので、本業や投資も波に乗ってからはやめている」。その上で、これから使用済み下着の売買を始めようと考えている人たちに向け、「確かにノウハウさえ分かれば原価の15倍などで売ることは本当に容易い。だが、責任は全て自分に降りかかってくる」と警鐘を鳴らした。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶映像:私が下着を売るワケ「付加価値を高める」

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