記事

それでもDVじゃないというのか 夜中の2時、3時まで続く夫の説教

 朝日新聞の記事からです。

「勉強やれ」父が虐待したのは 40代両親と13歳息子、シンポで語る」(朝日新聞2020年2月24日)

 シンポジウムの中で、実際に子を教育と称して虐待した父親とその犠牲者である子が報告者になっているというものです。
 
その父親(夫)は、子を守ろうとする母親(妻)に対して夜中の2時、3時まで「説教」をするという事案でその父親が虐待加害者更生プログラムに通い、改善途上にあるということでした。

 ひどい事案です。

 更生プログラムを受けたから過去が免罪されるものではありません。この子が報告者となることは本当に勇気のいっったことだと思います。

 本来であれば、この母親(妻)は、虐待が始まった段階で子を連れて避難すべきでした。警察官に臨場してもらうこともためらってはならないということでもあります。

 当然のことながら、深夜2時、3時まで「説教」などというのは妻に対するDVでもあります。直接の暴力は振るっていないとはいえ、夜中の2時、3時まで一方的な「説教」というのは暴力にもまさると劣らぬ精神的な虐待であり、睡眠を妨害するという意味でも肉体的な虐待でもあります。
 
見切りを付けるのは早ければ早いほど良いということです。話をしてみて話が通じなければ早々に見切りを付けなければなりません。

 子を置いていくという選択肢はありません。
 将来、夫が更生してくれるかどうかなど、その時点では未知数です。更生するまで待つという選択肢など存在していません。

 社会は、こうした被害者を救出できるものでなければならないということでもあります。

離婚後に子の監護をしたいと言ったらモラハラ? モラハラ被害の女性を保護せよと言ったら女性をバカにしている?

 その際、子や妻への虐待を有罪を立証するための証拠など必要ありません。そのような証拠がなければ子を連れて出られない、ということになれば子への虐待を防げないし、夫からの虐待から身を守れないからです。

2020年2月5日撮影

 ときおり、離婚後の共同親権を主張する人たちからは、暴力を振るわなければDVじゃないとか、有罪の証拠があるのかということが言われることがあります。

 しかし、いずれも暴論です。
 朝日新聞で紹介されていた事件で有罪の証拠を固めた後でなければ避難ができないということになれば、場合によっては命を落としていたかもしれません。

 こうした被害者を救える社会でなければなりません。

 子に対する体罰も明文をもって禁止されます。今年4月からの施行になりますが、とはいえ、未だに体罰容認論が根強く残っています。

子への体罰禁止に新指針 「しつけで容認」6割の現実」(朝日新聞2020年2月19日)
「厚労省が昨年末にガイドライン案を公表すると、ネット上などでは「しつけは、時には手を出さなければいけない」「理詰めで納得させるには、相手も大人として成熟していないと無理」などと、反発する声が相次いだ。厚労省にも63人から意見が寄せられ、なかには「自分で痛みを知らない人間は他人の痛みを理解できない」などの声もあったという。」
 非常に怖いことです。

 本当にこれを善の体罰だと思いますか。子を守るための体罰という発想自体が誤りです。既に子は飛び出しているのですから。むしろ親の不注意によって子が飛び出してしまったことを反省すべきなのです。

あわせて読みたい

「家庭内暴力」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    BCG接種 コロナ予防の仮説に注目

    大隅典子

  2. 2

    パチンコはいいの? 関口宏が質問

    水島宏明

  3. 3

    ロックダウンした英国からの助言

    木村正人

  4. 4

    コロナは長期戦 山中教授に共感

    水島宏明

  5. 5

    中高年こそ…叩かれる若者の感覚

    六辻彰二/MUTSUJI Shoji

  6. 6

    景気後退時は分散投資を意識せよ

    cpainvestor

  7. 7

    近所に感染者? 犯人探しはやめよ

    やまもといちろう

  8. 8

    貯金や退職金ない非正規の定年

    田中龍作

  9. 9

    昭恵氏だって…外出する人の心情

    田中龍作

  10. 10

    山田くん 笑点を1か月休んだ過去

    女性自身

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。