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教育村の言い分

「犯罪に抵触する行為、それにより、人を不登校に追いつめるような行為があった場合、その加害者は、学校教育法第35条に規定される『出席停止』の措置をとるべき」

内閣官房教育再生会議の担当室室長だった折、俺ははっきりとそう断言した。
いじめ自殺の連鎖が社会問題化し、教育委員会の隠ぺい体質が明らかになるという、現在と全く同じ状況の中で、まっとうな子供たちに、まっとうな教師たちに不安が広がっていたからである。

当時の安倍内閣総理大臣も、『いじめ』と『犯罪』を混同するかのような教育委員会や学校の姿勢を問題視し、絶望の先で、生徒児童が自らの命を自ら断つ、という悲劇を繰り返さないためにも、教育委員会、および学校は、問題に対して毅然と対応すべきだと、行政府の最高責任者として発言してくれ、文部科学省も動いた。

しかし…

教育村は変わらなかった。

過去十年間で、いわゆる教育現場が定義する『いじめ』(=犯罪)を理由にした『出席停止』措置は、23件。
いじめを理由とした『自殺』『不登校』の数を考えれば、まさに、教育現場は『被害者』を守る場所ではなく、『加害者』を守る場所であるともいえるだろう。

6年前…俺の発言に対して、「加害者の『教育を受ける権利』を奪うのか!」「加害生徒を学校から締め出すのか!」等々、評論家の皆さんはこぞって反発した。
そのご歴々たちは、今回は全く反する発言をしていたりする。

出席停止の措置が難しい背景として教育委員会・学校は、

1.いじめの認定が難しい
2.出席停止中の学習支援が困難
3.問題行動改善の効果に疑問がある

という懸念を表明している。

お話にならない。

一連の事件、そして、その後の学校、教育委員会の会見を見ても、まず、『いじめ』と『犯罪』の区別ができていないのだ。
人を階下に飛び降りさせて、重傷を負わせても『いじめ』だという教育現場。
集団リンチも『いじめ』だという教育現場。
集団で一人をおぼれさせても『いじめ』だという教育現場。
尊い命が消えても隠ぺいし続け、ことが発覚しても『いじめ』だという教育現場。

かれらは『犯罪行為』の認定が難しい、といっているのだろうか。
もしそうなら、子供に道を教えることなど、初めからできないだろう。

出席停止中の学習支援が困難?
学習支援より前に、『生活指導』だろ?
起こっているのは『犯罪』なのだ。
公式や年表を教えるより前に、教えなければならないことがあるだろう。
何よりもまず、被害者を守る、という責任があるだろう!

問題行動の改善の効果に疑問がある?
ならば、あなたたちは、何を仕事にしているのですか?
という話だ。

ある評論家が6年前に言っていた。
問題行動を起こす生徒を、出席停止にし、学校から締め出したら、町が荒れていく。教育の放棄だ、と。
あのねえ…町で同じことをしたら、即逮捕なんだよ。

今、いじめられているみんな。
俺は絶対にひかないからな。
そして、今、いじめてしまっているみんな。
俺にとって君たちも大切な生徒だ。
だから、覚悟しろよ。
その悲しみと責任を痛感させる。
そして、いじめを訴える勇気が持てない、でも、いじめなんて許されない、と考えている子供たち。
君たちが堂々と声をあげられる、そのために俺は全力を尽くすから。
だから、あきらめずに、まず、俺に情報を寄せてほしい。
必ず動くから。
必ず守るから。

心からのお願いです。

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