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オスプレイ問題はもはや沖縄だけの問題ではない 瑞慶覧 長敏議員インタビュー

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原田:これから、政治で訴えていきたいのはどんなことですか?

瑞慶覧:今はとにかく政治不信がひどい。沖縄も同じ状況で、この前の県議選の投票率は52%で、中には42%まで落ち込んだ所もあった。「どの党にいれても、誰に入れても変わらない」と盛り下がっている。でも、「そうじゃない、期待できそうな人」が現れたら、流れは変わる。

自分が無所属になったもうひとつの理由に、「そうじゃない人」に現れてほしいという思いもあるんです。若い人たちに「オレは、後がないから、後に続いてくれよ。一緒にやろうよ」と言いたい。「与党の人間が言ってもきかないのが今の政治だぞ。沖縄は捨てられているぞ。沖縄人よ、どうする?」と訴えたい。

原田:もう一度問い直したいと。

瑞慶覧:若い人の強さは、失敗を恐れずに進めるところだよね。失敗を恐れていたら何も動かないから、「失敗して成長するぞ」という気構えでどんどん動いてほしい。自分が琉球大学からアメリカの大学に編入するときも、「あと1年半で卒業なのに」と親父に反対されたけど、「今なんだ」と説得して行った。考えすぎたら行動できないことってあるけど、若いころは考えなしでやるパワーがある。犯罪さえ犯さなければいいよ(笑)。文部科学委員会で国外に出て行かない若者が問題になっているけど、それは国の危機だと思っています。僕もアメリカに行って、初めて見えた沖縄のことがたくさんありました。

原田:若者が外に出て「何か違う」と思ったことを、声に出してほしいと。

瑞慶覧:海外に出ると、伝統や文化など地元の足元を見つめるきっかけになります。歴史を学んで、外に出てほしい。人口1億3000万という小さな国が、13億の中国やアメリカとタイマンはっているんだから、日本はもっと誇りをもつべきですよ。政治だけ弱いけれど、経済や技術は、世界でも特筆すべき国です。バラエティ豊かな伝統文化を誇って、得意分野をいかしていけば、開ける道がたくさんあるはずです。

沖縄問題も国会では47分の1。仲間を増やして戦い続ける

原田:アメリカに行って見えた沖縄があったとおっしゃいましたが、国会に来てみて何か感じたことはありますか?

瑞慶覧:戦うことをあきらめちゃいけないということと、そのためにひとりで頑張るのではなく、仲間を増やしていかなくちゃいけないということかな。国会は多数決で色んな事が決まっていく場所でしょ。沖縄の問題も、他の議員から見たら一地方のことで、ここでは47分の1。皆さん地元から地域の陳情や要請を受けて国会へ来ているから、それが優先になるのは当たり前です。だからこそ、仲間を増やす。まだ道半ばですが、国会にも仲間はゼロじゃない。その仲間たちと一緒にがんばっていきたいですね。

原田:最後の質問です。僕がやっているOne Voice Campaignという、若者の投票率をあげる活動の中で僕が思うのは、「若者は政治に無関心なわけではない」ということです。関心はあるけれど、どうしたらいいかがわからなくて、他のことより後回しになっているんじゃないかと。政治を良くしていくために、若者は何をしたらいいでしょう?政治家はどうするべきでしょう?

瑞慶覧:僕は政治家からのアプローチがもっともっと必要だと思う。だって、若い人って、政治家とどう接したらいいかわからないでしょう?僕が居酒屋に行くと、「うわ~、国会議員が来た!」とか、「国会議員ってこんな所に来るんですか?」とか言われてしまうんだよね。そういうときに、「やっぱりそういう世界だと思われているのか」と実感します。

原田:距離があると。

瑞慶覧:そう。だからといって「僕の事務所に来いよ」と言っても、来ないでしょう。だから、政治家から積極的にアプローチしないとダメ。僕も3年間、そこがなかなかできなかった。言い訳になるけど、やったことのない国会議員という仕事にいろいろな問題。振り返って地元で若い人と積極的に接してきたかといえば、それができていない。でも、これからは青年連合や婦人連合、PTAに大学! 国会議員って色々な影響力があるから、大学に行って「講義させてくれ」って言ったらできちゃうんだよね。直接語りかける機会をもっと増やさなくちゃ。そしたら、若い人も政治への入口ができるし、意見も返してくれると信じています。もっともっと積極的に前に出て、若い人ともどんどん話すぞ! そこからだな。うん。

原田:今日はありがとうございました。



インタビューを終えて
民主党を離党しながら、新党に所属せず無所属での活動を始めた直後のインタビューとなりましたが、とても気さくに接してくださり、インタビューする方としてもリラックスして話を聞くことが出来ました。

琉球大学を休学して、アメリカの大学へ移られたこと。サラリーマン生活をやめ、沖縄に戻られたこと。国会議員になろうと決意されたこと。そして今回、無所属での活動を決意されたこと。どれもにおいて、状況・想いに応じて、アクションを起こす瑞慶覧さんの強さの現れだと思いました。一気に問題が解決することはないが、何十年もの活動の積み重ねにより、少しずつ解決に向けて進んでいるとの視点にも共感を覚えます。

よく耳にするようで、沖縄の方以外は“当事者”として考える機会がなかなかない、沖縄に関わる様々な問題を考える良い機会となりました。今後とも、最善の解決法を自分でも考えていき、友人ともこの問題の話を進めていきたいと思います。
原田謙介

プロフィール


瑞慶覧 長敏(ずけらん ちょうびん)
1958年10月24日、沖縄県出身。米州立セントラルワシントン大学(経済学部)・琉球大学(法文学部経済専攻)卒業。卒業後は英語教室・学童保育クラブを設立、経営していたが、2005年に民主党へ入党。沖縄県連政調会長、民主党沖縄県連副代表などを歴任し、2009年、衆議院議員(沖縄県第4区)に初当選する。2012年7月、消費増税などに反対し、民主党に離党届を提出。現在は無所属とて活動中。
【所属委員会】
●衆議院内閣委員会 委員
●衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 委員
ホームページ http://www.chobin.jp/

原田謙介(はらだけんすけ)
1986年岡山県出身。東京大学卒。ネット選挙運動の解禁を求める「One Voice Campaign」発起人。2008年4月同世代の政治への関心の薄さ、未来をみない政治に問題意識をもち、20代の投票率向上を目指す学生団体ivoteを結成した。(2011年6月引退)2012年3月に大学卒業後、「政治と若者をつなぐ」をコンセプト活動をしている。
・One Voice Campaignホームページ http://onevoice-campaign.jp/
・原田謙介twitter https://twitter.com/haraken0814

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