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新型「アコード」、タイ生産の背景

ホンダは主力セダン「アコード」をフルモデルチェンジして、2月21日に日本で発売します。かねてから収益悪化が指摘されるホンダの四輪事業。果たして新型「アコード」は日本で売れるのでしょうか。


「アコード」は1976年の初代モデル発売以降、ホンダを代表するセダンの一つとして、日本だけでなく、世界の120を超える国と地域で、累計2000万台が販売されてきました。

今回のモデルは、7年ぶりのフルモデルチェンジとなる10代目にあたり、プラットフォームを見直し軽量化と走行安定性を高めました。

じつは、「アコード」は海外では販売好調ですが、国内ではSUV人気に押されて、販売が低迷しているんですね。

「私も含めてなのですが、セダン好きの人はいると思っています。にもかかわらず、魅力あるセダンをホンダは提供できていませんでした」と、本田技術研究所オートモービルセンター、開発責任者の宮原哲也氏は述べました。

日本で販売する新型「アコード」は、上級グレード「EX」一本にしぼっています。月300台の販売を計画、価格は465万円です。

「あれっ」と思ったのは、新型「アコード」をタイのアユタヤ工場で生産すると発表したことですね。

日産が2010年に「マーチ」をタイで生産し、日本に逆輸入した例はありますが、日本で売るクルマは日本で生産するケースがほとんどです。なぜ、ホンダは新型「アコード」をタイで生産するのか。

これまで「アコード」を生産していた狭山工場が閉鎖されることと無関係ではないといえそうです。ホンダは、国内の過剰な生産体制を見直すため、狭山工場での四輪生産を寄居工場に集約するなどの再編案をすでに発表しています。

しかも、セダン市場縮小の逆風の中で、新型「アコード」は国内ではそうそう数が出ない。つまり、日本で生産できる量ではないことから、タイ生産に切り替えたと見ていいでしょうね。

「グローバル生産の効率を考えて、タイで集中生産することを決めました」と、日本本部長の寺谷公良氏は述べました。

新型「アコード」のタイ生産もさることながら、ホンダはいま、大きな転換の最中にあります。四輪車の開発を本体と統合するというニュースは、驚きをもって迎えられました。かなり、リスキーな決断です。また、狭山工場の閉鎖のほか、英国やトルコの工場閉鎖など、余剰生産能力の整理にも動いています。ずいぶん思い切った決断ですね。

新型「アコード」のタイ生産もまた、そうした構造改革の流れの中にあるのか。もはやホンダには後がありませんからね。

ホンダは業績を回復するために、組織の改革などさまざまな手を打っています。一見すると、ドタバタしているようにも見えますが、決断したのなら、やるしかない。前に進むしかない――。

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