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この局面で新型コロナウイルスで政府批判する一部メディアの報道姿勢に疑問

朝日新聞が20日付けで「クルーズ船対応 ケアと検証を確実に」とのタイトルの社説を掲げます。

(社説)クルーズ船対応 ケアと検証を確実に
https://www.asahi.com/articles/DA3S14372129.html?iref=editorial_backnumber

社説は冒頭「乗客の下船が始まった」ことにふれ、しかし「今月5日以降も、船内で広がった疑いがある」とし、「おととい現場に入った国内の専門家からは、感染防御の対策が取られていなかったという厳しい指摘も出ている」とします。

 新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船で、政府による14日間の留め置き措置が終わり、検査の結果が陰性で、かつ症状のない乗客の下船が始まった。

 感染が確認された乗客・乗員は600人を超えた。乗客に個室での待機を求めた今月5日以降も、船内で広がった疑いがある。おととい現場に入った国内の専門家からは、感染防御の対策が取られていなかったという厳しい指摘も出ている。

ここから「この間、政府の方針は二転三転した」と日本政府批判に論を転じます。

 この間、政府の方針は二転三転した。当初、症状のない人はそのまま下船させる予定だったが、横浜港に入った直後の検疫で感染者が見つかると、方針を変えて船内待機を求めた。その後、感染者がほぼ連日見つかるなか、持病を悪化させて救急搬送される人も出るようになった。14日からは高齢者らの下船を認めることにした。

「無症状で元気な人や、検査で陰性だった人まで船内にとどめる必要があるのか、疑問の声はあった」と指摘、「水際で阻止するという方針にこだわり、事態の悪化を招いた面はないか」と政府のとった方策に疑義を挟みます。

 ウイルスの検査態勢が整わず、対応に一定の制約があったにせよ、無症状で元気な人や、検査で陰性だった人まで船内にとどめる必要があるのか、疑問の声はあった。疑いのある者は上陸させず、水際で阻止するという方針にこだわり、事態の悪化を招いた面はないか。

「乗客・乗員への情報提供のあり方にも課題を残した」とし、「今回の政府の一連の措置が、こうした国々の信頼を得られているとは言い難い」と国際的にも日本政府の信頼を失ったと批判します。

 また、持病薬の提供を含む日常生活のサポートや、乗客・乗員への情報提供のあり方にも課題を残した。あわせて検証の対象にしてもらいたい。

 船には、日本以外にも55の国・地域の乗客と乗員が乗っていた。今回の政府の一連の措置が、こうした国々の信頼を得られているとは言い難い。

国際的にチャーター機が「帰国後、改めて14日間の隔離を実施している」ことを挙げ、「今月5日以降新たな感染は起きていないという、厚労省の見解が受け入れられていない証左」だと批判します。

 米国はチャーター機を派遣して自国民を退避させたが、帰国後、改めて14日間の隔離を実施している。今月5日以降新たな感染は起きていないという、厚労省の見解が受け入れられていない証左だ。対策の足並みをそろえるためにも、船内の実態の解明を急ぐ必要がある。

社説は「国境を超えたルールの整備が急がれる」と結ばれています。

 検疫・治療の態勢や費用分担のあり方について、国境を超えたルールの整備が急がれる。

タイトル「クルーズ船対応 ケアと検証を確実に」と結び「国境を超えたルールの整備が急がれる」との建設的な意見ですが、今検証したとおり、その論説の大半は、日本政府の対応ミスの羅列・批判に終始しています。

朝日新聞社説が指摘している日本政府の施策のミス・問題点を列挙します。

・当初、症状のない人はそのまま下船させる予定だったが、横浜港に入った直後の検疫で感染者が見つかると、方針を変えて船内待機を求めたこと

・その後、感染者がほぼ連日見つかるなか、持病を悪化させて救急搬送される人も出るようになったこと

・14日からは高齢者らの下船を認めることにしたこと
・無症状で元気な人や、検査で陰性だった人まで船内にとどめる必要があるのか、疑問の声はあったこと

・疑いのある者は上陸させず、水際で阻止するという方針にこだわり、事態の悪化を招いた面はないのか疑義が残ること

・持病薬の提供を含む日常生活のサポートや、乗客・乗員への情報提供のあり方にも課題を残したこと

・日本以外にも55の国・地域の乗客と乗員が乗っていた。今回の政府の一連の措置が、こうした国々の信頼を得られているとは言い難いこと

・米国はチャーター機を派遣して自国民を退避させたが、帰国後、改めて14日間の隔離を実施している。今月5日以降新たな感染は起きていないという、厚労省の見解が受け入れられていない証左なこと。

これらの指摘に当ブログとして反論はありません、ほぼ事実であると思われます。

ミスはミスとしてしっかり検証して今後の施策に生かすことは重要でしょう。

政府は、とった対策とその過程をしっかり国民に説明する情報開示を徹底し、そして政策のTransparency(透明性)をしっかり確保していただきたいと思います。

しかしです。

このウイルス拡散期を迎えるかどうかの重大局面において、政府の対応のミスを列挙し批判する朝日新聞のその報道姿勢には疑問を持たざるを得ません。

人類が未だ経験したことのない新型ウィルスが襲来したのです。

その対応にミスが伴ったことは必然とも言えましょう。

ミスの無い100%の対応などどの国だって不可能なことです。

ミス・問題点を指摘することは大切なことです。

しかしそのミスをことさら取り上げて政府の策をこまごまと批判するのでは、そのことが現場で苦労されている乗客や乗組員そして医療関係者のマインドにどう影響するか、考えてみていただきたいです。

この局面で、タイトルや結びの文で建設的論説の形をとりつつ、その中身は、日本政府のとった施策ミスや問題点を細部に渡って列挙して批判する朝日新聞社説なのです。

繰り返しますが、現在は日本でウィルス拡散するか否か、この国の新型コロナウイルス防疫対策の重大局面です。

この局面では政府・各自治体・国民、国一丸で対応すべきであります。

朝日新聞だけではないのですが、この問題をいたずらに政府批判などの政局に利用するように報じる一部メディアの報道姿勢には疑問を持たざるを得ません。

(木走まさみず)

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