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【ターゲット】、買い物に便利なサークル・ニア・ユー!売り場はアプリ禁断領域でない?

■大手チェーンストアはリアル店舗での買い物に使い勝手の良いアプリを開発することに余念がない。

最近の傾向ではGPS位置情報により利用者が店に行くと画面がその店の情報をより簡単に得られるストアモードを搭載するようになっている。

ストアモードではその店舗で提供している各種サービスから営業時間などの店舗情報、リアルタイム混雑状況、店内マップ、店内にある商品のプライスチェッカー機能が使える。これによりトイレの場所やカスタマーサービスの場所、値段のわからない商品をスタッフに尋ねる必要がなくなる。

例えばウォルマートに行くとウォルマート・アプリが「ストア・アシスタント(Store Assistant)」のストアモードに切り替わり、ニューヨークの五番街にあるナイキの旗艦店に行くとリテール・モードになるのだ。

最近ではターゲットも「ストア・タブ(Store Tab)」というストアモードをアップデートし操作性を向上している。

ターゲット・アプリは操作性に優れているだけではない。便利でお得な買い物ができるようにユニークな機能が加えられている。

特にクーポン機能となるサークル・オファーズ(旧名はカートウィール)は秀逸だ。サークル・オファーズ(Circle Offers)はターゲットが提供する500〜700アイテムのディスカウントを値引きする機能。

値引き対象となる多くの商品が「アップ&アップ(Up & Up)」や食品の新プライベートブランド「グッド&ギャザー(Good & Gather)」などターゲットのプライベートブランド(PB)商品で、多くが5%〜10%の値引きとなっている。

値引き期間も短いものでは「当日1日のみ」から、最大1ヶ月以上にも及ぶ長期間のものもある。利用者は購入したい商品をタップしてリストに加え、購入時にお店のレジでバーコード(スマートフォンもしくはプリントアウトで提示)をスキャンし値引きを受ける仕組みとなる。

サークル・オファーズは期限内であれば同一商品の値引きを何度も受けられることも人気の秘密となっている。

 サークル・オファーズは店内で対象品をストアマップで見つけやすいようにする「ターゲット・サークル・ニア・ユー(Target Circle Near You)」機能がある。

使い方は店内でターゲット・アプリを起動するとGPS機能から自動的にストア・モードになる。ホームページにあるターゲット・サークル・ニア・ユーから開くとストアマップが表示されるのだ。

ターゲットのストアマップ上では利用者が青い丸点となって現在の居場所がわかるようになっている。利用者の周囲にはサークル・オファーズの値引き商品が緑色のマークとなってストアマップ上で示されるのだ。

ストアマップの下には対象商品の画像と商品名、アイル(売り場の通路)番号が記されており、さらに見つけやすいようになっているのだ。

利用者が動いてもマップ上のサークル・オファーズ商品は動かず表示されたままとなっているため見つけやすい工夫もされている。リフレッシュ・ボタンをタップしない限り、サークル・オファーズ商品が新たに表示されないのだ。

 ターゲット・アプリには5%オフとなるレッドカード決済機能の「ウォレット(Wallet)」や簡単返品となるeレシート「店舗での購入履歴(Store Purchase History)」、履歴からすぐに再注文できる「再購入品(Buy It Again)」など便利な機能が満載となっている。

ターゲットは競合ウォルマートに対してオムニチャネルショッピングで遅れを取っているものの、ストアアプリではキャッチアップしているのだ。5G時代となれば大手チェーンストアはストアモード以上に便利な機能が追加されていくのだ。

トップ画像:ターゲット・アプリのターゲット・サークル・ニア・ユー。ターゲットのストアマップ上で利用者の位置が青い丸点となり、周囲にサークル・オファーズの値引き商品が緑色のマークで表示されている。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。音楽の聞き方が過去50年で多様化したように、買い物の仕方も多様化するというのが当ブログの主張。再生装置の前に居なければならなかった聞き方がウォークマンで解放され、音源のデジタル化で物理的な質量から解放され、スマートスピーカーで身体を動かして操作するフィジカルな動きからも解放されています。

結果的に個々のライフスタイルに沿ったパーソナルな聞き方に進化しています。これと全く同じ軌跡を辿らないものの買い物の仕方もパーソナライゼーションしていくのです。進化の副産物として現在、チェーンストア理論の崩壊による大量閉店を招いているのですね。

音楽の聞き方では今でも再生装置の前に鎮座して鑑賞する聞き方があります。音質等を最大限に高め、利用者体験が最適化されているためです。売り場での買い物も最高に能率的に活用できていなければなりません。見方を変えれば売り場での買い物をオプティマイズしていないため、客離れが起きているのです。

⇒アメリカの小売業界ではユーザーエクスペリエンス(UX)となるユーザー経験もしくはユーザー体験、買い物体験をストアアプリを使って最大化しようとしています。ストアアプリを利用して個々にニーズにあったリアル店舗での買い物体験を最適化しようとしているのです。

アメリカ小売業界で徐々に広がりつつあるのが、利用者のスマートフォンにある位置情報に基づき、利用者がお店に行くとアプリ画面がその店の情報をより簡単に利用可能となるストアモード機能です。お店にもよりますが、お店で最も尋ねられる質問がトイレの場所だったりします。ストアモード機能にあるストアマップ表示でその店のトイレの場所が一目瞭然となるのです。

ところでトイレも飛行機の中にある「使用中(occupied)/空き(vacant)」がストアマップ上に表示されるのではと思っています。ストアモードによる買い物の最適化は工夫しだいでいくらでもアップデート可能です。ライフスタイルを最適化する便利アプリがあるのに店の売り場だけ治外法権とかはありえませんよね。

 若い人はアプリを使ってどんどん便利に生活を向上させています。同じように売り場でも買い物を便利に提供できなければなりません。

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