- 2020年02月19日 20:57
ヒルトン東京のストロベリーデザートブッフェ「お持ち帰り」が画期的な理由
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ストロベリーデザートブッフェの季節
春の時期には、イチゴを使ったデザートがたくさん提供されていますが、特に人気を博しているものといえばストロベリーデザートブッフェ。
イチゴをふんだんに用いた様々なデザートを自由に好きなだけ楽しめるということで、どこも連日の大行列となっています。
日本におけるデザートブッフェの嚆矢となり、年間8万人もの利用者が訪れているヒルトン東京「マーブルラウンジ」では、2020年5月11日まで「ストロベリー・プリマ」が行われています。
これまでもエグゼクティブ・ペストリーシェフの播田修氏によって、サーカスをテーマとした「シルク・ドゥ・フレーズ」、60年代を懐古した「ストロベリー・サイケデリック60s」、パリと猫をテーマとした「ストロベリーCATSコレクション」など、新しいスタイルのストロベリーデザートブッフェが生み出されました。
2019年のストロベリーフェア期間中には、ホテル全体で23トン以上(約7万7千パック)のイチゴが使用されるなど、その爆発力は半端ではありません。
ヒルトン東京は行列ができるデザートブッフェを生み出しているだけではなく、食品ロス削減にも積極的に取り組んでいます。取ったものを全て食べ切れるように工夫したり、完食を応援する施策を行ったりしたこともありました。
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そして2020年2月14日に、またも革新的といえる試みが発表されたのです。
お持ち帰りプラン

その試みとは「お持ち帰りプラン」(1,800円、税込)。
【ヒルトン東京】いちごデザートビュッフェをお持ち帰り
日本では、デザートブッフェに限らず、全てのブッフェで、食べ残しと並んで持ち帰りは厳禁となっています。しかし、ヒルトン東京は食品ロスを削減するために、毎日16時30分から17時30分の間、先着30箱限定で、スイーツ(グラススイーツを除く)を箱に入れて持ち帰ることができるプランを始めたのです。
ブッフェ台のスイーツを持ち帰ることができるだけではありません。「ストロベリー・プリマ」フェアが体現する華麗なバレリーナの世界観で彩られた空間の中で、自由に撮影することもできます。SNS映えを意識したデザートブッフェの先駆けであるヒルトン東京の強みを生かした施策であるといってよいでしょう。
ブッフェの利用客も「お持ち帰りプラン」を利用でき、その場合には割引が適用されます(1,300円、税込)。
ヒルトンほど世界的に有名なホテルで、同じようなことが実施されたのを聞いたことがありません。
では、この「お持ち帰りプラン」はどのような点が画期的なのでしょうか。
食品ロス削減と機会創出
デザートブッフェ、それもストロベリーデザートブッフェは非常に人気があるフェアなので、予約を開始した途端に数カ月先まで埋まってしまうことも珍しくありません。しかし、いくら人気があったとしても、レストランは物販ではなく箱物なので、販売数が限られています。
しかし、「お持ち帰りプラン」を利用すれば、デザートブッフェを予約できなかった人も、ブッフェの雰囲気やスイーツの味を楽しむことができるのです。レストランにとってはデザートの廃棄を削減しながら売上を少し増やすことができます。
食品ロスを削減できることが素晴らしいのはいうまでもありませんが、予約できなかった消費者に新たな機会を生み出すという意味でも素晴らしい施策なのです。