感染症の3人の識者のまとめが出されています。市川さんがツイートにまとめてくれてます。
私が「信頼がおける」と感じる専門家のみなさま。
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 16, 2020
現状認識と「いますべきこと」の提言が、ある方向に統一されつつあると感じます。
全部読んでも15分ほど。良かったら。
岩田健太郎さんhttps://t.co/Dkc1DoUznt
高山義浩さんhttps://t.co/cpnmYoH7jQ
押谷 仁さんhttps://t.co/CEGLHjXmTk
政府対応の評価などで3人に一部異なる点がありますが、現状把握はどれもおおむね一致しており、今後の医療現場の対応に役立つものです。ちなみに個人的には高山先生と岩田先生のFBでの議論はいいですね。また現場の人間からは患者分析が一部楽観過ぎるのではないかという意見も出ているようです。
高山先生のFBから
軽症
>風邪症状が1週間ぐらい続いて、そのまま軽快する
重症
>風邪症状が1週間ぐらい続いて、倦怠感と息苦しさが出てくるもの
重症化率と致命率
>若者の重症化率と致命率は、統計的に見れば、ほぼゼロ%でしょう。一方、感染した高齢者の1割ぐらいが重症化して、1%ぐらいが死亡するのではないかと感じています。これは、やや甘めの見積もりであって、要介護高齢者や入院患者では、さらにリスクが高まるもの
そしてやるべきことは
>つまり、高齢者や基礎疾患のある人に感染させないようにしましょう。そして、院内感染を防ぎましょう。これに尽きます。
>高齢者施設の感染管理は極めて重要です。100人の入所者がいる施設で新型コロナがアウトブレイクした場合、30人以上が発症し、10人以上が救急搬送を要して、数人がお亡くなりになるというイメージが必要です。このような事態を避けるためにも、全力で感染管理に取り組みましょう。
となります。
また岩田先生の提言を見てみましょう。
>1.風邪をひいたり体調を崩したら家で休む。社会もそれを許容する。
この点はシンガポールではもう実行しているようです。
(>咳、くしゃみ、鼻水などがあれば、5日仕事を休むべし)
ただ経済活動への影響の分析などは必要でしょう。それでも本気で収束させるのならこの方法はありです。そうこれこそ政治が決心すべきことでしょう。
>2.しんどくなったらマスクを付けて速やかに病院を受診する。しんどくなければ必須ではない。しんどさの基準は個人差があるので個々の判断で。
多分この言葉では患者の動きが統制できないでしょうから、具体例がいいでしょうか。3日たってもよくならずにどんどん悪くなる、また7日たっても発熱含め症状が改善しないなどの具体例提示でしょうか。きっと厚労省が出すでしょう。
>3.自宅に家族がいれば、病気の人はマスクを付けて、神経質に何かに触るたびに手指消毒をする。何度でも。
一般的予防策です。徹底しろということです。
>4.仕事や学業を効率化する。人が集まらねばならない会議は最小化してメールでできること(特に連絡事項)はすべてメールやチャットなどでやる。自宅でできる仕事も自宅でやる。
仕事改革ですね。彼は現金取引もやめろと言ってます。
>5.医療リソースと公衆衛生リソース(役所含む)を大切にする。モノと人。マスクを無駄遣いしない。人も無駄遣いしない。すぐに病院に駆け込まない。「何かあったらすぐ病院に」と勧めない。夜中の記者会見など無駄なことはしない。というか、記者会見もチャットでやるといい、昼間に。
これも政府広報が必要ですね。それこそどんどんテレビCM流しましょう。無駄な受診はやめよう。まあこれはこれで救急問題として議論されているのですが。
また押谷先生は
>「国内流行は起こり一定の被害は起こるが爆発的流行は起きない」
と想定されています。
そしてメディアに対して
>見つかった感染者のプライバシーを侵害するような報道をしたり、風評被害を心配したりしている余裕は我々にはない。メディアはクルーズ船の報道ばかりをして全体像を見てこなかった過ちを繰り返すべきではない。
と一部苦言を呈しています。そう今と異なりメディアを味方にして感染を収束に向くようにしなければいけません。
>感染している人の咳エチケットや手洗いは必要である。熱や咳のある人が無理して出社して職場で感染を拡げるというようなことは絶対に避けなければならない。感染している可能性のある人からいかに感染を拡げないかという努力は最大限する必要がある。高齢者や基礎疾患のある人たちにいかに感染を拡げないかという工夫も必要である
ここでも感染者の仕事について述べられています。そう出勤停止=感染拡大防止と理解が必要なんです。
クルーズ船の外交問題などをあげるメディアもありますが、これは今は一般的感染対策とは別物と考えて、この3人の識者の意見含めて、一生懸命対策をやりましょう。ちゃんとやれば大丈夫なはずです。他の先生含めて日本にはこれだけ優秀な感染症医がいるのですから。
(このような人がいざという時政府にいて欲しいのですが)