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日本の「書籍文化」の行方

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かつて駅前には本屋があり、そこには立ち読みをする人が壁をなし、書架に手が届かないということもしばしばありました。書籍や雑誌は情報を取り込むための重要な手段であり、これを読みかじることでうんちくを垂れたりしたものです。

今の人が書籍を読まなくなった理由はいくつもあります。ネットで情報がとれることが最大の理由でありますが、それ以外にも家が手狭なのに書籍が場所を取る、買っても全部読まない(読めない)、読む時間がそもそもない、表題に比べて内容が劣っていた、キンドルなどでダウンロードして読める等などあるでしょう。

販売額についてはこの20年で概ね書籍が2割減、月刊誌が4割減、週刊誌は7割減といった感じでネットに代替されやすい週刊誌や月刊誌の落ち込みが目立っています。一方でコミックについては人気あるものは注文が追い付かないものも散見できますが、かつてのような状況ではありません。

先日、最近書籍を初出版した方と会食をしていたのですが、この著者が一言、「こんなのは名刺代わりにしかならないですよ。著作料でどうにかなるという人は50人ぐらいしかいないんじゃないですか?」というのです。大型書店に行けば今でも毎日数多くの新書が発売され、普段名前を耳にしない著者、作家も数多く見受けられるのですが、直木賞作家でもそれだけで生計はたてられないといわれる時代、労力をかけた作品に対して小遣い程度の著作料では間尺に合わないでしょう。

小説に関して言えば近年、内容が非常にフェミニン化しているものが押し出されている感があります。本屋大賞と称する売れ筋からみた人気小説の上位は女性が好む作品が多くなっているのは男性が書籍を読まなくなった証拠ともいえます。男性サラリーマンに書籍をなぜ読まないのか、と聞けばそんな時間はないという返答であります。ハウツー本ならまだしも小説など遠い存在ということなのでしょう。

書店の書架もそんな時代を反映してか、昭和の時代に名をはせた作家の書籍はほとんどなくなり、回転率を狙っているところが多くなっています。大型書店のように書架のキャパが大きいところはともかく、デパートの中の書店など店舗のサイズが限られているところでは昭和の書籍が削除されていくのも時代の趨勢と言えるのかもしれません。

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