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トランプ大統領、敵対する民主党の失策でも選挙に負ける理由

2月4日(日本時間5日)、演説原稿を破り捨てるペロシ下院議長(写真右)

「資金力・組織力で、民主党が有利な環境ができつつあります。2020年に、大統領選と議会の上・下院を民主党が制する、“トリプルブルー” が起きる可能性さえあるのです」

「トランプ米大統領(73)が再選を果たす」とみる識者が多いなか、衝撃の予測をするのは、2016年の米国大統領選で、トランプ氏の「まさかの当選」を的中させた、国際情勢アナリストの渡瀬裕哉氏だ。

“トリプルブルー” 第1の理由は、民主党の資金力が、トランプ氏を戴く共和党を圧倒しつつあること。

 民主党では、小口献金を仲介する「ActBlue」というプラットフォームが発達。2018年の米中間選挙で、民主党の新人候補92人が、共和党現職下院議員を資金力で凌駕し、下院の過半数を制する原動力となった。

 民主党の予備選で、バーニー・サンダース上院議員(78)ら、大口献金者に頼らない左派系の候補者が善戦できるのも、「ActBlue」を活用することで、選挙費用を捻出できるからだ。

 ではこのまま、サンダース氏ら左派系候補が突っ走り、トランプ氏を負かすのか。

「いえ、仮にサンダース氏が民主党の候補者になっても、トランプ支持者が多い、中西部の工業地帯『ラストベルト』などの “接戦州” では勝てない。接戦州はエネルギー産業が多く、エネルギー産業に批判的な急進左派では厳しいのです」

 民主党トップのナンシー・ペロシ下院議長も、迷走中だ。

「中道派で、トランプ氏の弾劾に消極的でしたが、左派に突き上げられ、押し切られた。

 先日の、トランプ氏の一般教書演説の際に見せた、演説原稿を破るパフォーマンスは最悪です。米兵に対する敬意が含まれた原稿を破るのは、“ご法度” なんです。共和党に、いい攻撃材料を与えてしまった」

 それでも、トランプ氏の再選は「茨の道」だという。

「トランプ氏の支持率は、だいたい45%で、不支持率が55%。好景気が支持率に結びついていない。

 民主党の失策と、絶好調の景気に助けられても、再選の可能性は五分五分。景気が後退すれば、さらに厳しくなる。

 ジョー・バイデン前副大統領、あるいは、ピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長が、中道路線で党内をまとめることができれば、民主党が有利になるでしょう」

 弱冠38歳のブティジェッジ氏は、アイオワ州の民主党予備選で強い存在感を見せた。今度はトランプ氏の “まさかの勝利” は、なさそうだ。

写真・AP/アフロ

(週刊FLASH 2020年2月25日号)

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