- 2020年02月13日 12:08
わが子が天才に見える!ポジティブシンキング
子育てをしていると、がんこ、わがまま、落ち着きがない……。「この子のこの性格、なんとかならないかしら?」と思うことも多いでしょう。
でももともと良い性格、悪い性格なんてものはありません。なんらかの性格的な特徴が、良いほうに発揮されれば長所となり、悪いほうに表れれば短所になる。それだけのことです。
たとえば「わがまま」。「自己主張が強い」という特徴のネガティブな側面です。それを180度転換すれば、「はっきりと自分の意見を言える」という性格としてとらえ直すことができるはずです。
「あなたはわがまま」というレッテルを張られた子どもは、自分の「自己主張が強い」という特徴を「わがまま」という欠点だと認識して、それ以上伸ばせなくなります。
でも「あなたははっきりと自分の意見が言える子だ」というポジティブなメッセージを受けとった子どもは、「自己主張が強い」という特徴を良いことだととらえ、ポジティブなほうに伸ばしていこうとします。
親のとらえ方しだいで、子どもの長所短所はひっくり返ることすらあるのです。では実際に長所を短所にひっくり返す考え方を試してみましょう。
●わがまま↓
将来きっと話のわかるひとになる
公園で遊んでいて、「そろそろ帰る時間だよ」と言っても、「イヤだ! もっとあそびたい!」。お散歩していて、「こっちのみちをとおりたい!」と言い出したら聞かない……。こだわりの強い子にはよくあることです。
でも、自分の意志をちゃんと相手に伝えることは、とっても大事なことです。「○○くんは偉いね。ちゃんと自分の考えをお話しできるんだもんね」と褒めてあげてもいいくらいです。小さなころからそういう力が去勢されちゃって、大人の言いなりになっている子どものほうが心配です。
でも困っちゃいますよね?
こういうときは子どもだって必ずしも100%自分の思い通りにしようだなんて思っていないのです。「今すぐにやめるのは悲しい」「自分の気持ちを無視して勝手に決めないで」という意味です。でも、うまい言い方がわからないので、「イヤだ!」になってしまうだけです。
そんなときは、「じゃ、あと5分ね」などと言って、可能な範囲で気持ちを受けとめてあげましょう。そうすれば、「うん、わかった」と言ってくれることも少なくないと思います。自分の気持ちを大切にしてもらえたという安心感があると、1分くらい遊んだだけで「もう帰る」と自分から言い出してくれることもあります。
「わがまま」を言われたとき、仮に1割も実現してあげられなくたって、親が最後まで気持ちを聴いてあげることができれば、それだけで子どもの心は満たされることがあるのです。
そうやって、受けとめてもらえることのうれしさを知っている子どもは、他人の気持ちを受けとめることも上手になります。杓子定規にルールをあてはめ、すぐに「ダメ」というお役人さんのような人にはなってほしくないですよね。だったら、まず、親がお手本を見せてあげられるといいですよね。
●落ち着きがない
↓
じっとしていられないのは好奇心が旺盛な証し
子どもは落ち着きがないものです。特に男の子はその傾向が強く、小学校に上がるくらいまでの子が、じっと椅子に座っていられたら、「エネルギーが足りないんじゃないか」って心配になっちゃいます。
「じっとしていられない」というのは視野が広いうえに好奇心が旺盛で、エネルギーにあふれている証拠です。そういう子は、次から次へと楽しいことを見つける天才なのです。しかも、頭の回転の速い子ほど、落ち着きがなくて飽きっぽい傾向があるように思います。
次から次へと新商品を発表して世の中を驚かせることが得意な名物社長とかっていう人たちの中には、いい意味で落ち着きがなくて飽きっぽい人が多いのではないかと思います。きっと彼らも小さなころは「落ち着きのない子」と呼ばれていたに違いありません。
だから心配不要です。むしろ「将来が楽しみだ!」くらいに思っていてください。どんなに落ち着きのない子でも、小学校の高学年くらいになれば、それなりに落ち着いてくるものです。
よく「過去と他人は変えられない」と言いますが、そもそも、自分の子であっても、性格を変えるなんてことはできません。変えられるはずのないものを変えようとすれば、お互いにストレスがたまるばかりです。変えるべきなのは、相手ではなく、自分自身のものの見方なのです。夫婦関係や職場での人間関係にも応用してみてください。
※2020年2月13日のFMラジオJFN系列「OH! HAPPY MORNING」でお話しした内容の書き起こしです。