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医師の労働環境改善後おし 診療報酬改定

医療機関や薬局が、治療や薬の対価として受け取る診療報酬の改定内容が決まりました。医師たちの働き方改革推進が柱になっています。特に勤務が過酷な救急医療で、患者受け入れ実績が高い病院への報酬を手厚くし、労働環境の改善を後押ししている、と報じられています。診療報酬改定による働き方改革の主な内容は、

〇救急搬送が年2000件以上の病院は入院料に5200円加算
〇夜間休日の受け入れ態勢を強化した病院に報酬増
〇麻酔医が行う診療行為を看護師が代行した場合も報酬対象
〇子育て中の医師や薬剤師が働きやすくなるよう配置基準を一部緩和

、というものです。その他には、大病院が重症者への専門的治療に専念できるよう、紹介状なしで大病院を受診した患者から診療代とはべつに追加料金(初診で5000円、再診で2500円)を徴収する制度を拡大。対象を現在の400床以上から200床以上とします。高齢者の増加に合わせて「入院から在宅」の流れを強化し、24時間体制で難病患者などに専門的な訪問看護ができる医療機関への加算を新設します。

新たに保険適用の対象となるのは、ギャンブル依存症の治療や、加熱式たばこを吸う人の禁煙治療、遺伝性乳がんと診断された患者が健康な乳房を予防的に切除する手術などです。

医師の働き方については、勤務医にも2024年度から残業時間の上限規制が適用されます。その上限規制は、一般の勤務医は過労死の労災認定の目安である「過労死ライン」を上回らない月100時間未満、年960時間を上限としています。

しかも地域医療のためにやむを得ぬ場合と、研修医や専門医をめざす医師など技能向上のために集中的な診療が必要な場合には、特例で年1860時間まで認めることになっています。医師が、青天井で働くことは、本人の健康上も、患者への質の高い医療の面からも是正すべきです。

しかし、これまでは、医師などに労働基準法を適用したら、日本の医療は崩壊する、といわれていて、驚いたことがあります。どのような時も、医師は診療を断れない、ということが基にある、とのこと。社会が働き方を改革し、もっと人間らしく働き、生活できるようにしよう、という機運にある中で、医師だけが例外でよいはずがありません。まだまだ基準が甘すぎてもこれまでなかった時間外の規制が動き出すことによって、一歩ずつでも改革されていくこと、そして診療報酬改定でも、そうした動きを後押しすることを願っています。

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