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- 2020年02月10日 16:07
中国SNSで「日本入国の攻略」を紹介し炎上 現在の入国手続きを入管に聞いた
中国国内で日増しに感染者が増え続ける新型コロナウイルスの猛威。感染拡大防止のため、現在日本政府は発生源となった中国・武漢市がある湖北省に滞在歴のある外国人らの入国を禁止している。
ところが、「湖北省出身でも日本に入国できた。14日以内に湖北省に行ったことがないと申告すれば問題ない」とする内容の投稿が中国版Twitter「Weibo(微博)」に投稿されていると話題になっている。

そこには、以下のように記されている。なお、本人によって投稿はすでに削除されている。

実際の入管手続きは現在どのように行われているのだろうか。法務省出入国在留管理庁に聞いた。
担当者によると、まず中国便を対象に外国籍の渡航者に検疫で「質問票」を配布し、湖北省発行の旅券を保持しているかどうか、または湖北省に過去14日以内に滞在していたかどうかの申告を求めるという。
あてはまる場合は、渡航者に赤色の紙を手渡し、症状がなかったとしても別室でさらに詳しく聞き取りを実施する。「話を聞いたうえで、特別な理由がない場合は今回の政府の方針に基づき、入国をお断りします。一方、湖北省発行の旅券所持者でも、海外に住んでいることが明確であったり、日本人の配偶者や子どもであったりした場合は『特段の事情がある』として、入国拒否には当たらないこともあります」(担当者)。
あてはまらない場合は青色の紙が渡され、通常の入管審査のプロセスに進んでもらうが、そこでも「確認票」として湖北省滞在歴が14日以内にないかなどを○×でチェックする書類に記入を求めるという。
一方、入管では旅券の出入国スタンプ(証印)以外では渡航歴を調べず、本人の自己申告で湖北省滞在の有無を判断しているため、たとえ「嘘」を言っていたとしてもわからないのが現状だ。
担当者は「虚偽申告が発覚した場合は、在留資格の取り消しなど処罰の対象になることを明記したり、書類の二重チェックなど、できるかぎりの虚偽申告抑止につながる対策を取っていますが、それでも本人の自己申告になるため100%防ぐことは難しいというのが現状です。入管時に体調が優れなさそうな人がいた場合は、検疫に連絡して検査を受けてもらうなど連携をとりながら対応をしていきたいと思います」と話している。
ところが、「湖北省出身でも日本に入国できた。14日以内に湖北省に行ったことがないと申告すれば問題ない」とする内容の投稿が中国版Twitter「Weibo(微博)」に投稿されていると話題になっている。

AP
「武漢人として東京に来た」
話題となっているのは、とある中国人男性が2月8日にWeiboに投稿したとみられる内容だ。台湾のニュースチャンネル「三立新聞網」が報じた。そこには、以下のように記されている。なお、本人によって投稿はすでに削除されている。
武漢人として最近、日本・東京の展示会に来た。出身は湖北省だが、パスポートの発行地は広東で日本に入国できた。
心配する必要はない。日本は非常に中国人に友好的だ。
入国ができないのは、湖北省発行のパスポートだけ。出身地とは関係ない。
入国の際に湖北省発行の旅券を持つ人は専用通路に行き申告する。広東発行の旅券だったから私は専用レーンに行く必要はなかった。
通関の時に一枚の質問票をもらう。それで二つ質問される。
(質問の一つは忘れたけれど)14日以内に、湖北に行ったことがあるか?に対して、みんな「いいえ」と答えれば良いのだ。

AP
具体的な入管手続きは?入管担当者に聞いた
政府は感染者の入国を拒否するとともに、当面の間、湖北省発行の中国旅券を所持する外国人と入国の14日以内に湖北省の滞在歴がある外国人について特段の事情がない限り入国を拒否する措置を取っている。実際の入管手続きは現在どのように行われているのだろうか。法務省出入国在留管理庁に聞いた。
担当者によると、まず中国便を対象に外国籍の渡航者に検疫で「質問票」を配布し、湖北省発行の旅券を保持しているかどうか、または湖北省に過去14日以内に滞在していたかどうかの申告を求めるという。
あてはまる場合は、渡航者に赤色の紙を手渡し、症状がなかったとしても別室でさらに詳しく聞き取りを実施する。「話を聞いたうえで、特別な理由がない場合は今回の政府の方針に基づき、入国をお断りします。一方、湖北省発行の旅券所持者でも、海外に住んでいることが明確であったり、日本人の配偶者や子どもであったりした場合は『特段の事情がある』として、入国拒否には当たらないこともあります」(担当者)。
あてはまらない場合は青色の紙が渡され、通常の入管審査のプロセスに進んでもらうが、そこでも「確認票」として湖北省滞在歴が14日以内にないかなどを○×でチェックする書類に記入を求めるという。
一方、入管では旅券の出入国スタンプ(証印)以外では渡航歴を調べず、本人の自己申告で湖北省滞在の有無を判断しているため、たとえ「嘘」を言っていたとしてもわからないのが現状だ。
担当者は「虚偽申告が発覚した場合は、在留資格の取り消しなど処罰の対象になることを明記したり、書類の二重チェックなど、できるかぎりの虚偽申告抑止につながる対策を取っていますが、それでも本人の自己申告になるため100%防ぐことは難しいというのが現状です。入管時に体調が優れなさそうな人がいた場合は、検疫に連絡して検査を受けてもらうなど連携をとりながら対応をしていきたいと思います」と話している。
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