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れいわ新撰組山本太郎さんは選挙協力の条件に消費税率5%に固執してはいけない 候補擁立も自重すべき

 いよいよ今年は東京オリンピックが終われば衆議院解散総選挙が待っています。

 本来であれば当然に総辞職してもいいくらいの安倍内閣に未だに陰りが見えないのは、批判の受け皿にならなければならない野党側が一本化できていないためです。

 特に立憲民主党と国民民主党の確執は全くもって有権者の理解を得られるものではありません。

桜を見る会の追求はうんざり? 立憲民主党と国民民主党が分裂していたらダメですね

 それ以上に気になるのは、れいわ新撰組山本太郎さんの動向です。

 野党間の選挙協力の条件に消費税率を5%に戻すことを上げています。個々の政党として消費税率の引き下げを政策として掲げるのは自由ですし、私自身は消費税廃止すべきという意見です。

 しかし、野党間の選挙協力のための政策の取りまとめにおいては、やはり消費税率5%はかなりハードルが高いという感覚が、消費税廃止論者である私ですらあります。

 立憲民主党では5%には乗れないというのが大勢のようですが、そこで合意ができるとすれば、「8%に戻す」です。

 ここでの争点は、8%よりも5%にした方がより有権者の大きな支持が得られるのかどうかということです。消費税率の引き上げは、どの選挙でも鬼門とされ、引き上げを画策する与党に不利と言われています。

 それは一定の浮動票が野党に流れるからですが、しかし、一旦、引き上げてしまった以降、同じようなことで浮動票が動くことはありません。

 既に8%は国民の中では浸透してしまっている状況もあります。

 そうした中で、消費税率5%にしたとしても野党全体としての支持を獲得することにはなりません。

 れいわ新撰組の躍進は、その斬新な政策が参議院2議席獲得の原動力になったのも事実です。

 しかし、その実態は、一定の浮動票、しかも立憲民主党と共産党の支持層から流れただけのものであって、自民党支持層の切り崩しではありません。

 立憲民主党の結党時の躍進も同じようなもので、今時の低迷は、一種の「飽き」が来たことがあり、れいわ新撰組に一定の票が流れただけのものです。

 立憲民主党や国民民主党などの野党は、こうした一過性の「斬新」な政策に依存していてはならないのです。それでは自民党を打ち破ることはできません。



 現在、れいわ新撰組の支持層は政策に「斬新」さを求めた浮動票です。選挙ではある種の強固さがあります。

 山本太郎さんは、次期衆議院瀬挙では100人の候補者を擁立すると発言していますが、私は、本気でやめて欲しいと思っています。

 衆議院の小選挙区は、参議院比例区で議席を獲得するのとはわけが違います。

 「斬新」さを求めるだけの浮動票は、それでも当選に近い野党候補から斬新さを主張する候補に流れます。自民党支持票からは流れてきません。従来、民主党と共産党に票が分散する構図と似たような状態です。米国の民主党が左派と中道に分裂した状態にあるのにも似ています。

 結局、現状において「斬新」な政策は野党を分断することにしかなりません。

 消費税5%への引き下げも一足飛びに実現するものでもありません。財界との対決も不可避なのですが、現状、多くの有権者の意識はそこまでいっていません。

 こうした情勢の中で山本太郎さんが、消費税率5%への引き下げで、立憲民主党などを揺さぶるのは、私からみれば分裂を助長しているようにしか見えません。

 衆議院比例区で独自の政策主張はできるわけであり、小選挙区での野党間の政策では「斬新」な政策は有害ですらあります。

 山本太郎さんは野党全体の躍進のために自省すべきです。

 それからもう一言、述べておくと、れいわ新撰組のようなところで100人の候補者を擁立すれば、同党が政党としての組織が伴っていないいない以上、公募によって集めることなると思いますが、こういった政党の宿命ですが、「オレがオレが」の人ばかりが集まってきます。仮に小選挙区で当選できたとしても、維新の会や、自民党の魔の3回生と同じ(れいわ新撰組の場合、3回も当選を続けられるだろうか?)状況に陥るのは目に見えています。止めるべきです。

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