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新型コロナウイルスで最も恐れるべきは「風評被害」

■雰囲気がガラッと変わった観光地

 子供の頃、奈良公園に行った時、金髪の外人さんを見かけて、「外人だ」と驚き、まるで珍しいものでも見るかのように、まじまじと見つめたことがある。昔は、観光地にでも行かなければ、外人さんを見かけるようなことはほとんどなかったが、現在では全く様相が違っている。

 今では街中を歩いていても、普通に外人さんを見かけるので、全く珍しいことではなくなった。観光地に行けば、もちろん、金髪の外人さんをいくらでも見かける。しかし、それ以上に多く感じるのが、アジア人の多さだ。

 アジア人の場合、見かけは日本人とほとんど変わらないので、パッと見はそれほど変化がないように見えてしまうが、前後左右を歩いている人やすれ違う人が話している言葉は明らかに日本語ではないので、不思議な空間に紛れ込んだかのような錯覚を覚えることがある。有名な観光地では、おそらく、半数以上は日本人ではないというのが、その実体だと思う。

 昨年までの観光地は、そんな感じだったが、今年になってからは、またガラっと雰囲気が変わってしまった。これまで半数以上を占めていたアジア人旅行客がほぼ0となったことで人数が激減したことは言うまでもないが、新型コロナウイルスの感染を恐れた日本人までが観光地に行かなくなってしまったことで、もはや、観光地としての商売が成り立たないまでになってしまった。そこにある光景は、昔、見た光景と同じように、金髪や赤毛の外人さんをたまに見かけるという静かな観光地の姿に様変わりしてしまった。

■より重要なことは風評被害を避けること

 アジア人も日本人も観光地に行かなくなってしまったことで、旅行代理店やバス会社、タクシー会社は、軒並み、利用客が激減し、既に経営危機に見舞われている企業もあるらしい。これまで中国人の爆買いツアーで成り立ってきた業界は、いきなり梯子を外された格好となり、まさに天国から地獄にたたき落とされたような気分なのかもしれない。

 「季節風邪」という言葉もあるように、今回の新型コロナウイルスも、春か夏には収束に向かうと思われるが、その数ヶ月間を耐え忍ぶだけの体力(資金力)がある企業であれば、まだ大丈夫かもしれないが、そうでない企業はかなり厳しいかもしれない。

 予想よりも早く収束に向かったとしても、「日本の観光地は中国人旅行客が多いので危険」というような風評被害が残ったままだと、半年、1年とこの状況が続く危険性もあるので、予断を許さない状況に変わりはない。

 そういった状況になることを避けるためにも、マスコミは必要以上にネガティブな報道を行わないように努めるべきだと思う。
 しかし、新型コロナウイルスの話題性からして、今のマスコミにそれを望むのは無理があると思われるので、国民自身があまりネガティブ報道の影響を受けず、なるべくヒステリーにならないように努める必要がある。

 新型コロナウイルス問題が収束したにも拘らず、ネガティブ報道(風評被害)の影響で、日本人自身が卒業旅行や慰安旅行等で日本の観光地には行かないというようなことになれば、目も当てられない。

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