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タルトタタンが救った長野・台風被災地のりんご農園 ツイッターで広がった支援の輪

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神谷隆幸さん提供

タルトタタンというフランス菓子を知っていますか?

砂糖とバターで色濃く炒めたリンゴを乗せたタルトです。

その発祥は19世紀後半に遡ります。フランスの「ホテル・タタン」で炒めすぎたリンゴがフライパンに焼きついてしまったときに、失敗を取り返そうと、フライパンごとひっくり返してタルト生地に乗せ、オーブンに入れて焼き上げたことが始まりだそうです。これをお客さんに出すと評判を呼び、人気のお菓子になったといいます。

失敗して捨てることになるかもしれなかったリンゴを、発想の転換一つで、今なお遠い異国の日本でも楽しまれるお菓子にしてみせたのです。

そのタルトタタンが再び、捨てられそうだったリンゴを救う出来事がありました。

台風19号で長野のリンゴ農園に甚大な被害


2月3日、一般社団法人Cook For Japanの発足発表会が開かれました。有名パティシエを含むプロの料理人が「#被災地農家応援レシピ」のハッシュタグを付けてTwitter上でレシピを公開し、実際に料理を作りたくなった人が被災地農家の産品を購入するという流れを作ることで、被災地の農家を支援するなど、日本の農業を応援する活動です。

きっかけは、2019年10月に本州に上陸した台風18号・19号で多くの農家が被災したことでした。

【関連記事】泥のかきだしや漂着物の除去が終わらない…台風から2カ月弱経過した12月時点の被災地

Getty Images

台風19号では、長野県内を流れる千曲川の堤防決壊などにより亡くなる方や数千軒にのぼる深刻な浸水被害がありました。県内の被害総額は、2640億6000万円にも上り(2019年12月現在)、中でも農業被害額はさらに大きくなる見通しで、「アップルライン」と呼ばれる、県の名産・リンゴを栽培する農園が集まる地域も甚大な被害を受けました。

支援のきっかけはTwitter上の偶然から

代表でフランス在住のシェフ・神谷隆幸さんは災害当時、オーナーシェフを務めたレストラン「HANgout」を閉め、新たなお店のオープンに向け準備しているところでした。空いた期間に、奥様であるフランス人パティシエールのクレールさんと、オンラインでお菓子教室と料理教室をしていました。

「いつものようにお菓子教室のお客さん向けにタルトタタンのレシピを公開すると、作ってみたというお客さんのツイートがすぐにタイムラインに流れてきました。

そのとき偶然、すぐ下に『台風でリンゴ農家が大打撃』という内容のツイートが並んでいるのが目に入ったんです」


神谷さんはすぐに、被害に遭った農園のリンゴを購入したことを証明した人にDMでタルトタタンのレシピを公開すると呼びかけました。

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