記事

「最終的には私の責任で判断」の意味――野田首相の“二枚舌”が炸裂

リンク先を見る

7月1日、東京・新宿アルタ前に出現した「原発やめろ野田やめろ広場!!!!!!!」。(撮影/伊田浩之)

 大飯原発3、4号炉の運転再開について、野田佳彦首相は「最終的には総理大臣である私の責任で判断を行いたいと思います」と五月三〇日の記者会見で述べた。この「責任の範囲と内容」について政府は六月二九日、「政治的判断を必要とする国政上の重要な問題であり、内閣の首長である野田内閣総理大臣がこれに関与し責任を持って判断を行うという趣旨で述べた」との答弁を閣議決定した。一方で、事故発生時の賠償については「原子力事業者がその損害を賠償する責めを負う」などと従来の枠組みの説明にとどまっている。

 以上は福島みずほ参議院議員(社民)の質問主意書への答弁だ。要約すると、「首相の任務として再稼働を決めた」が、「自分のしたことの結果、事故が起きてもその被害について責めを負う気はない」ということだろう。野田首相の“二枚舌”はここにとどまらない。

 野田首相は五月三〇日の記者会見で「あのような事故を防止できる対策と体制は整っております」と断言したが、同政府答弁では事故原因は「津波」であるとし、「地震動」による主要機器の破損を認めなかった。国会事故調では「地震動」による主要機器破損の可能性について重大な関心を持っているほか、そもそも大飯原発の防潮堤はまだ完成していないのだ。

 さらに六月八日の記者会見で野田首相は「豊かで人間らしい暮らしを送るために、安価で安定した電気の存在は欠かせません」としたが、同政府答弁では「コストの試算においては、電源ごとの発電単価ではなく、火力及び原子力の燃料費のみにより計算した単価を用いている」とした。燃料費のみの比較で原発が安価だというのでは、野田首相は大ウソつきとの批判を免れないだろう。

 七月一日、東京・新宿であった「原発やめろ野田やめろデモ!!!!!」には約八〇〇〇人(主催者発表)が参加し、野田首相の退陣を訴えた。

あわせて読みたい

「原発」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    自民党総裁選をめぐる様々な立場からのネット番組 極端な内容に苦言

    石破茂

    09月25日 16:07

  2. 2

    レポート2枚? 立憲民主党の「アベノミクス検証」は単なる批判文書

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    09月25日 09:01

  3. 3

    バブルは必ずはじける 中国不動産業者の破綻にみる危うさ 日本でも不労所得に高額課税を実現しよう

    猪野 亨

    09月25日 12:02

  4. 4

    官僚も経済界も「河野太郎首相だけは勘弁してくれ」と口を揃えるワケ

    PRESIDENT Online

    09月25日 14:37

  5. 5

    韓国で出版された「慰安婦被害者はいない」とする著作

    諌山裕

    09月25日 09:34

  6. 6

    3時間のランチのために6時間かけて出かける理由

    内藤忍

    09月25日 11:26

  7. 7

    今の自民党でキングメーカーになり得るのは、安倍さんでも森さんでもない

    早川忠孝

    09月25日 16:46

  8. 8

    「自分だけのキャンプ場を持ちたい」コロナ禍で増える“山”購入 副業ビジネスに活用も

    ABEMA TIMES

    09月25日 15:53

  9. 9

    自民党総裁選の候補者討論 報ステとWBSの仕切りの差異は興味深かった

    NEWSポストセブン

    09月25日 18:24

  10. 10

    河野太郎氏が言及した原発問題「パンドラの箱」 核燃料サイクル事業が止められない事情

    宇佐美典也

    09月25日 12:14

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。