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ソニー、車載用センサーへの覚悟

ソニーは4日、2020年3月期の連結業績予想で、売上高を8兆5000億円に引き上げると発表しました。スマートフォンなどに使われる画像センサーの半導体事業が好調なためです。

※ソニーCFOの十時裕樹さん

画像センサーは、光を電気信号に変えて映像化する半導体です。その世界シェアは、約5割。現在のところ、その多くはモバイル向けですが、次の成長分野はクルマになると、ソニーは見ています。

「車載向けはまだ、立ち上がり段階ですが、自動運転で需要が増えるとともに、高性能化が求められます。長い目で見て、自動運転レベル3、4の普及をメドにキープレイヤーとパートナーシップを組みながら参入していきます」と、決算会見の席上、CFOの十時裕樹氏は述べました。

振り返ってみれば、ソニーが車載用CMOSイメージセンサーの商品化を発表したのは、2014年。他社に比べて圧倒的に後れていました。当時、「後発組のソニーに勝ち目はあるのか」と陰口が叩かれたものですよ。常識的に考えても、自動車市場への新規参入は簡単ではありません。ましてや当時、「周回遅れ」のソニーは重い荷物を背負っていたといえます。

しかも、当時のソニーは2015年3月期の連結業績見通しを下方修正するとともに、上場以来の無配に転じるなど、業績悪化が鮮明になっていました。

「なぜ、ソニーは輝きを失ったのか」「夢ある商品は出てこないのか」――という批判が相次いだのは、その頃です。

しかし、ソニーはブレなかった。自らの強みを認識し、何で利益を上げるかを定義しなおしました。すなわち、画像センサーでは技術的強みを磨きつつ、スマホ用、車載用と、さまざま用途に向けて開発を進め、粘り強くビジネスモデルをつくり上げていったんですね。

「車載とFAを含むセンシングは、2025年に売上比率30%まで高めていきます」と、4日の決算会見の席上、十時氏は述べました。

クルマに採用されれば、確実な売り上げが確保できます。モデルチェンジまで4、5年は売り上げが約束されますからね。車載向けセンサーを売ることの意味は極めて大きいといえますよね。

この1月、ラスベガスで開催された「CES2020」で、ソニーは自動運転機能を備えた試作車「VISION‐S」を発表しました。「VISION‐S」には、人や障害物を検知するCMOSなど数種類のセンサーが30個以上、搭載されています。

ソニーが自動車の試作車を発表したことには、びっくりしました。車載用でいくぞ、という意気込みがあらわれていました。ソニーの〝覚悟〟といっていいでしょう。

これからのソニーにとって、画像センサーが極めて大きな存在になるのは間違いないですね。

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