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世紀の取引(アラブ、中東諸国の反応)

先ほどトランプの「世紀の取引」の主要点をアラビア語メディアから引いておきましたが、各国の反応に関する取りあえずの当方のコメントとしては;

・当然予測されたところではあるが、当事者のパレスチナ人の立場は全面否定で、このトランプ案は生まれたときから死産であったとのコメントが見られ、和平案拒否、これに対して抗議活動の激化の立場をとっている
その意味で、ガザは勿論、ヨルダン川西岸とエルサレムでも、当面緊張が激化し、イスラエル当局との衝突が激化する可能性が強い。
たしかIDFも28日頃から西岸の警備を強化している、

・これも当然予測されていたところではあるが、アラブ諸国の反応は2分され、さうでぃ、UAE, エジプト等はトランプ支持を表明したが、いずれも実体のない?イスラエルとパレスチナとの直接交渉に希望を託した。
その意味で、トランプ案が、建前上は「2国家方式」を維持した事は、これらの国に「イチジクの葉」を提供することとなり、当初トランプが一国方式を支持するとしたのを修正したのは賢明であった。
もっともこの「イチジクの葉」がどれほどの効果を表すかは、甚だ疑問ではあるが・・・・・

・その中で、最も注目されるのが、ヨルダンの立場で、中東諸国でも最も穏健とされるヨルダンは、同時に国民の半数近くがパレスチナ人で、おまけに67年前の西岸、東エルサレム支配者として、アルアクサモスクの管理権を依然として維持している等、極めて微妙な立場にあり)これまでも安保理決議242等に基づき、交渉に基づき和平解決が唯一の方法であるとしてきたが、今回も同国外相は明確にトランプ案を拒否している。
然し経済的、政治的に極めて脆弱なヨルダンには、これまでも米、サウディ等が圧力をかけてきており、他方国内にはIS系等の過激派も少なくなく(確かISの前進となったイラクのアルカイダを組織したのはヨルダン出身のザルカーウィだったと記憶する)、国民の間にもパレスチナに対する同情心が強く、当面国王等は極めて微妙なかじ取りを迫られ、ヨルダンで大きな騒擾が起きる可能性も無視できない
・その点、ムスリム同胞団の本拠であったエジプトではシーシ大統領が、全力を挙げて武力強化と過激派の弾圧に努めていて、今のところ表面的には静かである。

・その他の中東、アラブ諸国の反応は、イランが拒否反応を示したが、イランの場合問題は、アラブ諸国に多くの武装勢力を抱えていることで、ヒズボッラー、イラクのヒズボッラ、イエメン等で、不穏な動きを惹起する可能性も否定できない。
特にガザのハマスとは関係が深くなっており、ガザへの武器、資金援助等を通じて、不安定化に関係する可能性はありそう。
その他トルコとカタールが拒否反応を示したが、これら2国が今のところこの問題を契機に、中東で不安定化を図る様子は見られない。
その他のアラブ諸国の反応は伝えられていないが、湾岸諸国はおおむねサウディ等の追随であろうか?マグレブ諸国の反応は不明だが、原則論から反対しても、強硬な反対まで行くか否かは不明

https://www.alquds.co.uk/%d8%a7%d9%84%d8%b3%d8%b9%d9%88%d8%af%d9%8a%d8%a9-%d8%aa%d8%af%d8%b9%d9%85-%d8%ae%d8%b7%d8%a9-%d8%aa%d8%b1%d8%a7%d9%85%d8%a8-%d9%88%d8%aa%d8%af%d8%b9%d9%88-%d9%84%d9%85%d9%81%d8%a7%d9%88%d8%b6%d8%a7/

https://aawsat.com/home/article/2103816/%D8%AA%D8%A8%D8%A7%D9%8A%D9%86-%D8%B1%D8%AF%D9%88%D8%AF-%D8%A7%D9%84%D9%81%D8%B9%D9%84-%D8%A7%D9%84%D8%B9%D8%B1%D8%A8%D9%8A%D8%A9-%D9%88%D8%A7%D9%84%D8%AF%D9%88%D9%84%D9%8A%D8%A9-%D8%AA%D8%AC%D8%A7%D9%87-%D8%AE%D8%B7%D8%A9-%D8%AA%D8%B1%D9%85%D8%A8-%D9%84%D9%84%D8%B3%D9%84%D8%A7%D9%85

https://www.aljazeera.net/news/politics/2020/1/29/%D9%81%D9%84%D8%B3%D8%B7%D9%8A%D9%86-%D8%AE%D8%B7%D8%A9-%D8%A7%D9%84%D8%B3%D9%84%D8%A7%D9%85-%D8%AA%D8%B1%D8%A7%D9%85%D8%A8-%D9%85%D9%88%D8%A7%D9%82%D9%81

取りあえず以上ですが、無責任な第3者のコメントとして、今回の和平案の発表は、トランプとネタニアフと言う、それぞれ弾劾裁判と検事総長による起訴を受けている身で、それぞれの支持者の右派、右翼、福音派にアッピールするという絶好のタイミングでの発表で、流石二人とも取引の名手として感心しました

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