記事

超強気!? なぜワークマンは楽天から撤退するのか――「店舗受取」の勝算とは - 竹内 謙礼

1/2

 ワークマンが2月末日で楽天から撤退する。

【写真】大人気の「ワークマンプラス」店舗などこの記事の写真を見る(全4枚)

 楽天が出店者に事実上の送料負担を強いる問題と時期が重なったこともあり、今後、楽天から続々と退店する店舗が増えていくのではないかという憶測が出店者の間でも飛び交っている。

 しかし、同時に楽天から飛び出すワークマンが、自社でネット通販を運営できるのか疑問視する声も上がっている。手数料や広告費が発生するとはいえ、楽天ほど集客力のあるショッピングモールは他にない。

 果たして楽天から撤退したワークマンに勝ち目はあるのか――。楽天の送料無料問題も含めて、ワークマンの“今後”を検証してみたい。


ワークマン楽天市場店に掲載された閉店のお知らせ

売上が45%増、営業利益も55%増――絶好調の理由は?

 ワークマンが楽天の撤退を決めた理由は、業績が絶好調だという点が大きい。作業着の製造と販売を手掛けるワークマンは、5年ほど前からアウトドアウエアやスポーツウエアの業界に進出。海外の協力工場で高品質で低価格の商品を作る技術を生かして、女性客や若者をターゲットにしたコスパの高い商品を次々に発売していった。

 路面店を中心に展開していたワークマンは、2018年に一般向けの商品をラインナップした「ワークマンプラス」をららぽーと立川立飛にオープン。アウトドアウエア3900円、スポーツウエア1900円、軽量シューズ980円など、衝撃的な低価格を打ち出して、一気に消費者の心を鷲掴みにしていった。作業着メーカーが作った商品だけあって丈夫さと機能性は折り紙付き。そこにスタイリッシュなデザインを取り入れたことで、ワークマンの利用客は老若男女問わず爆発的に増えていった。

 ワークマンが2019年11月に発表した2020年3月期第二四半期の決算説明会によると、売上高は418億8600万円で前年同月比45.2%増。営業利益も55.1%増と、業績不振にあえぐアパレル業界において、桁違いの伸び率を見せている。増税直後の2019年10月の売上も、前年比30.1%増と、買い控えとは無縁の業績を叩き出している。

 店舗数も854店舗(2019年10月末現在)から2025年までには1000店舗にまで増やすという。2019年8月現在の国内のユニクロの店舗数が817店舗という状況を考えれば、いかにワークマンの業績が好調であるかが理解できるだろう。

楽天市場が「送料無料」を押し付けたから?

 この“超”がつくほど業績が絶好調だという事情もあって、ワークマンは楽天からの撤退を決めたと思われる。ワークマンのプレスリリースによると、ネット通販における楽天の売上の比率は2割程度。作業服だけの品揃えであれば、ワークマン以外のメーカーの選択肢も出てくるが、一般顧客向けの品揃えが充実し「ワークマンの商品が欲しい」という指名買いが増えているので、この2割の売上は自社サイトで取り返せるという読みがあったに違いない。

 一方、一部のメディア等では「ワークマンが撤退したのは楽天市場が送料無料を押し付けたからだ」という論調が出ている。個人的には、これが「きっかけ」にはなったと思うが、大きな理由ではないように思われる。

 楽天は3月18日より3980円以上を購入した場合(沖縄や離島などを除く)、サイトの表示を一律で「送料無料」に変更する方針を打ち出し、送料を出店者負担とする。これに対し、一部の出店者からは「一方的な負担の押しつけ」だと反発も起きている。

あわせて読みたい

「ワークマン」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    「おっぱい祭り」NHK大河が話題

    SmartFLASH

  2. 2

    長妻氏側が山本太郎氏側に圧力か

    田中龍作

  3. 3

    辻元氏 ANA資料は公正かつ誠実

    辻元清美

  4. 4

    識者が恐怖したクルーズ船の惨状

    青山まさゆき

  5. 5

    クルーズ船感染は人災? 医師告発

    中村ゆきつぐ

  6. 6

    我が子に完敗したオタクの限界

    シロクマ(はてなid;p_shirokuma)

  7. 7

    肺炎への対策鈍い安倍政権に苦言

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  8. 8

    安倍首相のねつ造答弁は言語道断

    大串博志

  9. 9

    東出昌大が告白「すべて失った」

    文春オンライン

  10. 10

    「日本の検疫は失敗」海外で批判

    PRESIDENT Online

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。