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【2020年ダボス報告】

明らかに潮目が変わりました。ことしのダボス会議(世界経済フォーラムの年次総会)は、確かに環境一色でした。


▼イギリスの中央銀行総裁、▼大手石油会社サウジアラムコの役員、▼資産運用額で米最大手のブラックロックのトップ、▼グリーンピースの代表が企業に気候変動をめぐる情報開示を求めました。気候変動リスクを把握し、企業に事業転換を促すことができるのは金融機関だというのです。あまりの変化にびっくり。

ことし11月には英グラスゴーでCOP26が開かれ、イギリス中央銀行のカーニー総裁は、みずからが主導するTCFD(気候変動に関する金融情報の開示)について開示情報を再定義し、さらに開示に強制力を持たせたいと発言。

一方、もっともおおしろかったのは、「そもそも『気候変動』なんて呼ばない」という米ムニューシン財務長官とECBラガルド総裁のバトル。毎年恒例の「世界経済見通し」というさほど盛り上がらない総括セッションですが、気候変動対応をめぐってヒートアップ。

モデレーターのZhu Min(お茶目な元IMF副総裁)が、「おっと、会場の気温が一気に上がってきましたねぇ」とか「まいった、まいった。黑田さん助けて~」とばかりに助け船を求めましたが、そもそも米財務長官に「アメリカは気候変動問題で何をしているの?」と聞いたのはZhu Minなので、確信犯なのかもしれません。

日銀の黒田総裁は「実は」として、「日本にとって気候リスクはリアルだ」と述べました。なお、TCFDに賛同する企業は、国別では日本が一番多いですが、「強制力を持つ」という認識はないはず。今後、よくフォローしたいと思います。

日本人経営者で印象的だったのはサントリーの新浪さん。「使い捨てプラスチック」のセッションで日本の立場を懸命に説明し、幾度もカットインして議論していました。ただし、英語ではPET bottleと言わないこともあり(plastic bottle)、登壇者は新浪さんの発言に当初、困惑気味。

また、日本でペットボトル/プラごみが「リサイクル」として燃焼されていることを踏まえて米ゴア元副大統領がNO!と言っていました。プラスチックを燃やすことにたいへんな拒絶感なんですね。

ダボスでは米中の“テクノロジー新冷戦”も大きなトピックでした。著書「サピエンス全史」で知られる歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリの発言はそら恐ろしかったです。

このまま米中がAIをめぐり“軍拡競争”を繰り広げると、待ち受けているのは▼グローバル無用層(global useless class)、▼データ植民地主義(data colonialism)、▼デジタル独裁(digital dictatorship)だそうです。

これまでに参加したあと毎回「ダボス報告」としてメモをまとめていましたが、今回は行っていないけどまとめました。オンラインで視聴できるのはテクノロジーのおかげです。

以下、個人的な関心で「環境編」「テック編」「金融編」です。と言っても金融の多くが「環境編」に入ったので、主に「デジタル通貨」についてです。いずれもあくまでも概要です。

■環境編
http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/82050701.html

■テック編
http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/82050738.html

■金融編
http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/82050741.html

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