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大手通信社員逮捕。ソ連から続くロシアの技術情報窃取とは

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 在日ロシア通商代表部の職員に秘密情報を渡したとして、通信大手ソフトバンクの元社員が逮捕されたと報道されています。

 在日ロシア通商代表部の職員に唆され、勤務先企業の営業秘密を不正に取得したとして、警視庁公安部は25日、不正競争防止法違反の疑いで通信大手ソフトバンク(東京)の元社員荒木豊容疑者(48)=千葉県浦安市=を逮捕した。同庁は外務省などを通じ、唆したとされる通商代表部所属のロシア人の男2人に出頭要請した。

 公安部によると、荒木容疑者は容疑を認め、「唆されて営業秘密を渡した。小遣いが欲しかった」と供述しているという。

出典:ロシア側に営業秘密提供か ソフトバンク元社員、容疑で逮捕―警視庁

 次世代の移動通信規格である5Gの主導権を巡って、各国がしのぎを削っている中、大手携帯キャリアから情報がロシアに不正に流れていたのは気になりますが、今後の捜査でどのような情報が流出したのか明らかにされることを望みます。

諜報活動による科学技術情報窃取

 諜報活動と言っても、外交情報や軍事情報を入手するもの、その国の政治や世論に働きかけるもの、あるいは破壊工作など様々なものがありますが、今回は科学技術情報の窃取として報じられています。科学技術情報を他国から入手することで、その技術開発に要する費用や時間を大幅に低減できることができるため、この手の活動は昔から行われていました。

 企業や研究機関の技術を狙った活動は、冷戦中にもさかんに行われていたことが明らかになっています。1992年にイギリスに亡命したKGB(ソ連国家保安委員会)職員のミトロヒンは、2000ページに及ぶ機密文書の写しを持っていました。この文書をケンブリッジ大学のクリストファー・アンドリュー教授が分析したものがミトロヒンアーカイブとして出版されており、その中に1970年代に日本の科学技術情報をKGBに提供した、企業経営者、大学の研究者、企業の社員ら、日本人エージェント16名のコードネームが記されていました。

 冷戦期のエージェントというと、冷戦が政治イデオロギーの戦いの側面もあったことから、思想的な背景があると思われるかもしれませんが、これら科学技術情報収集のためのエージェントは、ビジネスの延長として情報を売っていた者が多かったと言われており、実際に今回の事件も小遣い目当てだったという供述が報じられています。

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