- 2012年07月16日 01:22
デモで政治が変えられるか
7月16日の代々木公園を会場とする「原発さようなら10万人集会」は、日本の歴史に長く記録される集会になるかもしれない。規模として明治公園での6万人集会を上回るのは、ほぼ確実と思われる。首相官邸前での金曜日ごとの抗議集会が話題になったのも力になった。こちらは広い会場だから大勢が集まるのに障害はない。思いっきり集まって20万人になっても大丈夫だ。
大規模なデモと言えば、日本では60年安保の際の国会包囲デモが引き合いに出される。強行採決に抗議する10万人のデモ隊が国会議事堂を取り囲み、一時は正門を突破して正面玄関を占拠したこともあった。南門での機動隊と全学連との押し合いでは、東大生・樺美智子が転倒・圧死して、アイゼンハワー大統領の訪日が延期される事態になり、岸内閣は8日後に総辞職した。しかし条約そのものの発効が影響を受けることはなかった。
その他、有名な「血のメーデー」事件は、決まってしまった講和条約と日本独立の形をめぐる不満の爆発だったし、大規模な大衆行動の結果として政権交代が起こったり、重要な政策の変更が行われた例は、日本の歴史ではこれまでになかった。ただし警職法の改悪反対など、社会党と労働組合の連携による組織的な反対運動が、効果をあげ成功した例も少なくはない。これらは業界など各種の「圧力団体」による政治への働きかけと似ている。
考えてみれば、国民は国政に対する最大の「圧力団体」であって当然なのだ。もちろん選挙権という絶対的な武器があるのだから、それを行使すれば政治は変えられる。だが選挙で選んだ政権が常に必ず国民の意思に沿うとは限らない。今回のように国民の意思から乖離した政策を進めようとする場合に、異議申し立てをするのは当然の権利になる。政府がそれを無視すれば、次の選挙で負けるだけの話だ。少なくとも政府に異議申し立てを封殺する権利はない。
今日の代々木地区では、複数の会場で同時進行で各種の集会やイベントが行われ、市中に向かうパレードも3方向に分かれるということだ。親切なネット情報も案内書も用意されているようだから、自分はどこへ行きたいかを選んで参加したらいい。歴史的な日になるかもしれない現場を、みんなで見に行こう。デモで政治が変えられるか、身をもって体験する当事者になってみよう。
(追記・朝から注意していますが、NHKテレビも朝日新聞も、今日の「原発さようなら集会」について全く言及していません。メーデー以上の人出が予想されるのに、自主規制しているようです。)



