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政党価値の崩壊を象徴する大阪ダブル選挙

知事と市長のダブル選挙が迫る大阪ですが、このところ、父親がヤクザだった、ガス自殺をしたなど、出自まで暴いた反橋下キャンペーンがすさまじいのには驚きます。

大阪は、自治体規模も大きく、また歴史的な背景もあって、さまざまな根深い利権構造があることは府民なら誰でもが感じていることですが、なにをしでかすか分からない橋下前知事への警戒感の強さを象徴するかのようです。

知事選よりも、市長選にどうしても焦点があたってきますが、互いに拮抗する状況で、平たく言えば、高齢者は平松支持が多く、若い世代と現役世代は橋下支持が多いという感じでしょうか。民主党や公明党支持層は完全に割れてしまっているようです。

大阪市長選は、1971年以降は投票率が50%を超えることがなく、当然、組織票が強く影響する構造が続いて来ました。とくに大阪市の職員、また市とつながる業者が推す候補が勝ってきたのです。

とくにその傾向が顕著になったのが1995年です。共産党を除いたオール与党体制での選挙では、なんと投票率は28.5%まで落ちました。その後に、磯村市長を継いで、關市長となりますが、なんの争点もなく、投票率は33%台の低空飛行が続きます。当然、市政へも市役所の影響力が増すという力学が働き始めることはいうまでもありません。

変化があったのは、前回の2007年の市長選でした。現職の關市長を推す自民党と、平松候補を擁立した民主党が激突します。当然選挙への関心が高まり、投票率も43.6%にアップします。

大阪市長選の投票率推移
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しかし国政で、民主党と自民党が理念や基本政策での明確な差を失い、政策の立案能力や遂行能力に争点にが移ってしまった、あるいは選挙のための政党でしかなくなってしまった以上に、地方ではなおさら政党間の違いがなくなったことは想像に難くありません。

結果、今回の大阪市長選は、民主党と自民党が、地方主権のあり方について競い合う選挙というよりは、「自治労や日教組」対「橋下候補と維新の会」の代理戦争、さらに、「橋下候補と維新の会」と、大阪府と大阪市の事業統合で仕事を失いかねないことに警戒感を持つ業者の対立の構図が生まれてきます。当然、どちらも利権が絡むために、反橋下キャンペーンもすさまじくヒステリックになってきます。

それはいいとしても、この大阪のダブル選挙で自民党が迷走し始めています。足腰が定まりません。知事選で倉田候補支持とか丸山議員擁立で揺らぎ、洞ヶ峠を決め込み勝った方に乗るということでしょうか。


大阪のダブル選挙を見ると、民主党も自民党も、府民や市民にとって政党としての独自性や存在価値を失ってしまったように見えてきます。それは国政での民主党と自民党の姿を象徴しているようです。

民主党のアイデンティティは、「国政の与党」ということでしかなく、また自民党は政権復帰をめざす党で、個別の政策を議論することはできても、なんら自らビジョンを生みだすこともできず、互いに権力を奪い合うゲームをしている姿しか感じられなくなってきています。政党としての価値を失ってしまっているのです。

そういった状況は、第三の勢力にとっては絶好の機会となってきますが、どうも国政では限界の壁を超える勢力がでてきません。地方から新しい風が吹き、それが広がっていくことを期待するしかないのでしょうか。

今回のダブル選挙は投票率で結果が決まりそうな気がします。投票率が低ければ、組織票を持たない維新の会にとっては逆風になるからです。大阪市内で生まれ、大阪府で育ったのですが、現在は大阪府民でも、大阪市民でもないので、外野席からこのダブル選挙の行方を見物させてもらいます。

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