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レシピ検索による災害対策

 料理レシピ「クックパッド」で震災後の被災者の様子が分かるデータが公表されている。自治体の震災対策に役立てそうだ。


■震災時のレシピ検索キーワード

 1月23日から24日にかけて開催された「ローカル・マニフェスト推進連盟研修会 in熊本 実体験から学ぶ災害時の問題と備え」で「データから読み解く住民行動と住民ニーズの真実〜yahooデータ解析より〜」のセッションで中村健早稲田大学マニフェスト研究所事務局長による講演のなかで紹介されていた。

「クックパッド」は、2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震と、2016年4月14日に発生した熊本地震の発災以降のレシピ検索動向をデータとして公表している。レシピ検索動向とは、震度5弱以上の揺れを観測した地域(震源地からおよそ75km圏内)で調査したものだ。

 このデータによると、比較すると発災直後は検索数が大幅に減少する。これはレシピを検索する余裕がないことから分かる。




■ご飯の炊き方、粉もののキーワードが示すもの

 ところが、数日たつと普段とは異なった検索キーワードが増えていることが分かった。それは、「ご飯」「炊き方」「土鍋」などだ。
 電気が通じていないことから炊飯器が使えず、どのようにご飯を炊けばいいのかを調べていることが分かる。カセットガスがあれば、土鍋で炊くことができるので、「土鍋」がキーワードとして検索していることも伺える。つまり、電気、ガスがないなかでご飯をどのようい炊けば分からないために検索したのだろう。

 さらに「薄力粉」「強力粉」のキーワードが増えているデータもあった。このことは、粉もので何かを作ろうとしていることが分かる。「牛乳なし」のキーワードがあったことを考えると、パンケーキやホットケーキ用の粉を牛乳なしで使おうとしていることも伺える。


(上が熊本地震、下が北海道胆振東部地震)

 中村さんは、小麦粉などの粉ものは冷凍などが必要なく常温で保存でき家庭に常備されていることが多い。震災時に役立つのではないか、と指摘されていた。

 震災直後であれば炊き出しの支援が始まるまで時間がかかることを考えれば、粉もので短期間の食事を賄うことは可能だ。備蓄食品として考えてもいいのではないだろうか。

■データ解析による災害対策

 このようなデータを解析することで自治体の震災対策を考えるきっかけになると中村さんは指摘されていた。

 ご飯の炊き方、カセットガスを使っての調理、粉ものでの料理など震災時の情報として自治体が用意してもいいのではないだろうか。
 クックパッドでは、これらのデータから「災害時にも役立つレシピ集」を用意している。このレシピ集も参考になるに違いない。避難所にプリントアウトして用意する。自治体のサイトからクックパッドにリンクする、あるは独自にページを用意しておくなどだ。

 データを解析することで非常時、災害時にも役立つ好例と言える。

【参考】
クックパッド 災害時にも役立つレシピ集
PRTIMES クックパッド、レシピ検索動向から北海道胆振東部地震における調理ニーズを分析〜検索頻度が上昇したキーワードは「ご飯」「パン」などの主食、非常時にあると役立つのは「小麦粉」をはじめとした粉物〜

※画像はPRTIMESより

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