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中国人が「電車通学の小学生」に大感動するワケ

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中国では、春節(旧暦の正月)前後の大型連休に合わせ、大勢の人が日本を訪れる。彼らが驚くのは観光スポットだけでなく、電車や住宅街の様子など日本人にとっては当たり前の「日常風景」にもあるという。ジャーナリストの中島恵氏が、中国と日本の生活の違いを紹介する――。

※本稿は、中島恵『中国人は見ている。』(日本経済新聞出版社)の一部を再編集したものです。


※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kiankhoon

■約4億5000万人もの国民が国内外を旅行する

中国の大手旅行会社、シートリップの調査によると、今年の春節期間中、約4億5000万人もの中国人が国内外を旅行するといわれています。日本は今年(2020年)の春節を対象にした人気渡航先ランキングで第1位。ここ数日、中国人観光客の姿をよく見かける、という人が多いのではないでしょうか?

テレビでは相変わらずドラッグストアやショッピングセンターで買い物をする彼らの姿が報道されますが、リピーターになったり、長期滞在したりするようになると、表面的に見ただけではわからない、日本の細部に目がいくようになるようです。

そのひとつが電車。中国人に聞いてみると、日本の電車では、中国ではほとんど見かけない“感動シーン”が見られるというのです。

前回と前々回は、中国人にとっての色や数字の意味などについて紹介してきましたが、今回は拙著『中国人は見ている。』から、中国人が見た日本の“感動シーン”と“不思議シーン”をご紹介しましょう。

■子どもが電車の中で本を読んでいるなんて

杭州在住の建築家の男性は大の日本好き。日本の隈研吾氏のファンで、日本各地にある隈氏の建築物を見て回ったり、神社仏閣を参拝したりすることに興味があるという40代の知的な富裕層です。これまで日本各地を見て回りました。

そんな「日本通」の彼は最近、日本の電車の中で「あること」を発見し、とても感動したと話してくれました。

「小説や図鑑など、ちょっと分厚い本を読んでいる子どもをよく見かけます」
「注意して見ていると、夕方の時間帯を中心に学校帰りの小学生の子どもが読書していますね。これは中国ではめったに見ない、とても珍しい光景です」

その男性はこういうと、スマホで撮った写真を私に見せてくれました。私立の小学校らしき紺色の制服を着たかわいい女の子3人が座席に並んで座り、じっと本を読んでいる写真。日本では、電車の中で読書している子どもや大人を見かけることは、別に珍しいことではないですが、その男性はやや興奮ぎみにこう続けました。

「日本ではこれが普通ですか? もしそうだったら、やはり日本はすごい。子どものときからこうやって読書の習慣を身につけるのはすばらしいことだと思います」

日本では本離れが叫ばれ、電車の中ではスマホを見ている人ばかり目につくように感じるが、中国からきた人からは、このように映るらしい。

■中国では大人と一緒に通学するのが当たり前

この男性は続けます。

「それに、日本では子どもだけで遠方の学校にも通学していることにも私は驚きました。中国では絶対に考えられないことですから……」

中国の小学生は電車の中ではほとんど本を読みません。北京や上海などの大都市には地下鉄があり、地下鉄で学校に通う子どももいますが、移動時間に本を読む、という習慣はあまりないからです。家で読まないわけではないですが、家でも勉強に追いまくられているので、好きな小説や図鑑を読む時間的な余裕はあまりないのです。

そして、中国の大都市では、子どもは、たいてい両親か祖父母、またはお手伝いさんと一緒に通学します。誘拐事件が多く、一人で通学するのは危険だからです。親のクルマに乗って通学することも珍しくありません。

午後3時~4時ごろ、小中学校の正門前に家族やお手伝いさんが立ち、子どもの帰りを待っているところをよく見かけますし、正門の近くには、ずらっと家族のクルマが縦列駐車しています。

そのような環境に住んでいるため、日本では子どもが一人で電車に乗って通学している、というだけでも、中国人にとってはかなりの驚き。「日本がいかに安全で平和な国であるかがわかる」と男性は感心していました。また、電車ではありませんが、小学生が集団登校したり、幼稚園生が保育士さんと一緒に散歩して歩く姿も「中国では見たことがない!」と感じて、新鮮に映るようです。

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