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SDGs未来都市・愛知県大村知事が考える「日本創生SDGsモデル」

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第2回未来まちづくりフォーラムが2月20日、パシフィコ横浜で行われるサステナブル・ブランド国際会議2020横浜と同時開催される。2020年以降の日本を考えるために、自治体と企業、そして関係者が連携して「日本創生SDGsモデル」をつくることを目指し、全国の自治体や企業の取り組みや課題、今後について議論する。今回は、基調講演に登壇する大村秀章・愛知県知事に笹谷秀光・未来まちづくりフォーラム実行委員長が話を聞いた。



笹谷実行委員長(以下、笹谷):未来まちづくりフォーラムは企業や自治体の「協創力」をキーワードに、その関係者が知恵を出し合い新たな日本の未来をつくることを目指しています。さらに、地方創生まちづくりに「SDGs(持続可能な開発目標)」を活用することを指針として、「未来まちづくりフォーラム SDGs宣言」を出しています。

「未来まちづくりフォーラム」では基調講演に登壇していただきます。どのような思いで登壇されますか。

大村知事(以下、大村):「持続可能な社会づくり」は、日本だけでなく地球規模の大きな課題です。日本や米国、欧州など先進国がリードしていく責任があると思います。

愛知県は日本一の産業県です。経済・産業がトップランナーであれば環境施策でもやはりトップランナーにならないといけない――。そういう思いで環境施策にも取り組んできました。経済・産業面で競争力を高めていくとともに、環境面でもトップランナーでなければ、持続可能ではありません。これは世界の潮流でもあります。

2010年に愛知・名古屋でCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)を開催して以来、愛知県は、2年に1度開催されるCOPに継続して参加しています。われわれが主導してサブナショナル政府とNGOの会合を開いて、生物多様性の保全にさらに取り組もうと呼びかけています。

COP10では、2020年の世界目標「愛知ターゲット」が採択されました。今年2020年10月、中国・昆明でCOP15が開催され、愛知ターゲットが総括されます。新たにポスト2020目標が掲げられ、バトンタッチするということになります。愛知県では、今後とも生物多様性に象徴されますように環境政策でもフロントランナーであり続けられるようチャレンジしていかなければならないと思っています。

当日は、そうした愛知県のSDGsの取組を紹介させていただき、お集まりの皆様の参考にしていただければと思います。

在留外国人数が全国2位 多様性のある協創社会つくる

笹谷:愛知県は2019年7月、SDGs未来都市に選ばれました。SDGsに含まれる環境、社会、経済という3つの重要な要素を兼ね備えた愛知県が選ばれ、SDGs未来都市にいよいよ本命が選ばれたと見ています。

また、愛知県は2014年に「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」を主催しています。SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」にあたる取り組みも、SDGsが発効される前から着手されています。

SDGs未来都市に選ばれた意義と、愛知県の重点課題について伺えますか。

大村:SDGs未来都市に選ばれたのはありがたいことです。愛知県だけでなく、県内の名古屋市、豊橋市、豊田市が選ばれております。各市の取り組みにはそれぞれの特徴があり、県としても、連携しながら前進していければと思っております。

大事なことは、SDGs未来都市に選ばれたから取り組むというのではなく、これまでずっとやってきているという継続性だと思っています。経済・産業そして環境でもトップランナーになるという流れの中で、2014年に「持続可能な開発のための教育に関するユネスコ世界会議」を開催しました。教育、環境面での担い手、人づくりのための世界会議です。

経済・産業、環境、そしてそれぞれに関する人づくりをしっかりやっていきたいです。そういう中で、女性活躍にも力を入れています。愛知県は産業県、モノづくり県です。そうしたことから、特に20-30代で、男女比のバランスがとれていません。もっともっと女性が輝いて、定着し、自己実現できる社会をつくっていかないといけません。そして障がいを持った方々の活躍のための教育や福祉の連携、就労、バリアフリー社会をつくることを目指して一生懸命取り組んでいます。

外国人について、愛知県は東京に次いで全国で2番目に多いのです。さまざまな地域の方がいらっしゃるのですが、最も多いのは日系ブラジル人です。

日本語教育が必要な外国人の子どもの数が全国で一番多いですから、外国人の子どもへの日本語教育をどこよりも一生懸命やっています。小学校・中学校などで日本語教育のために配置された教員は全国で約2200人、そのうち愛知県の小学校・中学校だけで約500人です(2016年度現在、毎日新聞調べ)。その多くの費用を愛知県で独自に負担しています。

約20年前のことですが、私の住む西三河地区はトヨタグループの本拠地でしたので、子どもが保育園や小学生の時、子どもの同級生には外国人の子どもがたくさんいました。しかし、日本語が分からず、授業についていけないので、高学年になるとだんだん減っていくのです。中学校に進学する外国人の子どもはわずかでした。これはおかしいと思いました。

私が知事になり、約290人だった日本語教育適応学級担当教員をこの9年間で倍以上の約600人(2019年度現在)に増やしました。小学校1-3年の低学年は6時間授業ではない日が多いので、課外授業を通して日本語をしっかり身に着けてもらえるようにしています。現在では、小学校に入った外国人の子どもは全員が中学校に進学します。中学校を卒業しても、8割が定時制や通信教育を含めて上の学校に進学します。着実に効果が出ていると思います。

世界中から多様な人たちに来ていただいて、お互いの違いを認め合いながら、一緒にやっていくという多様な社会をつくっていきたいです。それがまさに協創社会ではないかと思います。日本はいま、グローバル化、デジタル化が増々進み、情報は国境を越えて飛び交うようになっています。そんな時こそ多様性を大事にしてみんなで創り上げていく――。協創という言葉が非常に生きてくるのではないでしょうか。

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