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やはり原発はいらない。 福島第一原発を視察して

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 福島第一原発の現状を視察した。苦難が続く中、廃炉への作業が進められていることが分かる一方で、汚染水をどうするのかが大きな問題となりそうなことも実感した。


■廃炉の現状

 1月8日、立憲民主党自治体議員ネットワークの視察として訪れた。

 2011年3月11日の事故発生からもうすぐで9年となるのが福島第一原発だ。説明によると、廃炉作業は確実に進捗している。原発周辺の除染も進み、地面をコンクリートで覆うなどを行っていることから炉の周辺以外の線量は下がっているとしていた。視察はバスの中からだけということもあり、防護服を着用せず普段着のままでの視察となったが、線量はバスのなかでもご覧のように高いままだった。事故後に比べると大幅に下がっているとはいえ、通常状態ではないのは言うまでもない。


 廃炉作業は、主に「燃料の取り出し」「原子炉施設の解体など」「燃料デブリ取り出し」「汚染水対策」が同時並行で実施されている。

 原子炉は、1,2,3、4号機がありそれぞれ状況がことなるため、作業も違っていた。

・1号機:水素爆発を起こしたため内部の放射性物質やダストが飛散しないように建屋カバーを設置。建屋上部にある発電に使用された使用済燃料が貯蔵されているため、この使用済燃料などの取り出しにむけて、原子炉建屋上部のガレキの撤去作業を行っている。


・2号機:1号機の水素爆発の影響により建屋の壁の一部が破損。建屋南側に「燃料取り出し用構台(構台・前室)」を設け、建屋内部へアクセスし、燃料を搬出する工法を進めている。


・3号機:水素爆発により放射性物質を「閉じ込める」機能を喪失。現在は、かまぼこ型のカバーが設置され2019年から使用済燃料プールにある燃料の取り出し作業を開始。


・4号機:事故時は定期検査のため運転停止中であったため、原子炉内に燃料は無く建屋内上部にある使用済燃料プールに燃料があった。3号機からダクトを通じて流れ込んだ水素の影響で建屋は爆発したが、2014年に使用済燃料プールにあった全ての燃料を建屋外に取り出しを完了している。


 また、1,2,3号機には、原子炉から溶け出した燃料デブリがあるが、2021年以降に取り出しを開始したいとしている。廃炉作業は、現状で30〜40年はかかるとしていた。

■今後の大きな問題が汚染水

 廃炉作業には、汚染水の対策に比重も大きく、下記の三つを基本方針として進めているとしていた。

1:汚染源を取り除く
・他核種除去装置(ALPS)による除去など

2:汚染源に水を近づけない
・凍土方式により陸側からの地下水遮蔽
・サブドレイン(建屋近くbの井戸)からの地下水くみ上げ
・雨水を浸透させないための敷地舗装など

3:汚染水を漏らさない
・海側遮水壁の設置など

 汚染水は、原発事故により発生しているもので、溶けて固まった燃料(燃料デブリ)を冷却するために一定量の水は常に発生している。また、地下水が流入しているため、地下水が入らないようにすることや建屋周辺の地下水をくみ上げ、汚染された地下水を海に流れださないことも行われている。

 汚染水の浄化処理には、62種類の放射性物質を取り除く「多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System、ALPS)」などにより処理され、大型タンクに貯蔵されているが、東電によれば、2022年夏頃には満杯になる見込みだという(東電/汚染水ポータルより)。
 そのため、経済産業に設けられた汚染水処理対策委員会において、海洋放出するなど対応策が現在検討されている。


 しかし処理水には、ALPSで除去できないトリチウムが含まれているため、海洋などに放出して良いのか、トリチウムの影響がどこまであるのかも大きな課題と言える。
 東電は、自然界にもトリチウムはあり、待機中にも存在している。国内外の原発では、管理した形で海洋や大気などの環境に排出するのが一般的としているが、グリーンピースなど環境保護団体は海に流してはいけないなどと反対運動を行っているためだ。

 今後の大きな論点となりそうだ。


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