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「古いエアコン」で損する金額がすぐわかる方法

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エアコンや洗濯機などの家電を買いそろえたのは何年前だろうか。10年以上たっているなら要注意だ。調達・購買コンサルタントの坂口孝則氏は「使い続ける美徳は悪くないが、事実を言えば、古い家電を使い続けるのはもったいない」と指摘する――。

※本稿は、坂口孝則『日本人の給料はなぜこんなに安いのか 生活の中にある「コスト」と「リターン」の経済学』(SB新書)の一部を再編集したものです。

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/97

水道代を考えると「5年以内に元が取れる」

ところで私の母親は、なかなかモノを買い替えません。「使い続ける美徳」をもっているようです。もちろんそれは悪いことではありません。

しかし、母はいまでも古い洗濯機を使っています。

「買い替えたら?」と私。

「消費税も上がったし、いつまで生きるかわからないから大丈夫」
「確率論で言えば寿命はまだまだ先だよ。買って送ってあげようか」
「まだこの洗濯機は使えるし、もったいないから大丈夫」

と、納得してくれません。

しかし事実を言えば、古い家電を使い続けることのほうがもったいないのです。

たとえば洗濯機は各メーカーの企業努力の末、節水機能が飛躍的に向上しました。旧式から最新型全自動に買い替えたところ、水道代が毎月2000円も安くなった、という話もあるほどです。そうなると年間2万4000円もランニングコストを削減できる計算になります。洗濯機の価格が10万円だとしても、水道代を考えれば5年以内に元が取れます。

環境省の電気代比較サイトが使える

エアコンにも同じことが言えます。私が幼い頃、エアコンをつけようとすると「電気代がもったいないから、もうちょっと我慢しよう」と父親によく言われました。しかし、いまのエアコンは消費電力量が圧倒的に減り、電気代も安く抑えられています。猛暑や厳冬で体調を崩し、仕事を休んだり病院に行ったりするコストを考えたら、エアコンをつけるコストのほうがはるかに安いのです。

旧式のエアコンを使い続けている場合、最新型に買い替えただけで、年間1万円程度、電気代が安くなることもあります。エアコンの場合も、購入コストは5~10年で元が取れる可能性があるわけです。

しんきゅうさん」という環境省が公開している電気代等の比較サイトがあります。ここに各メーカーの具体的な型式を入力すれば、年間どれくらいの電気代がかかるのかがわかります。対象は「冷蔵庫」「エアコン」「テレビ」「温水洗浄便座」「照明・器具・LED照明」です。

ものを買う時は「トータルコスト」で考える

家電量販店に行くときは、このURLをスマートフォンに入れてください。家にある家電の型番と、気になる新製品の型番を入力するだけで、どれくらいランニングコストが変わるかが具体的にわかります。

現在、家電メーカーは利益減少の中、環境に配慮した性能向上のための研究開発に力を注いでいます。それによって節電、節水機能は飛躍的な進歩を遂げました。

買い替えは消費者としてトクをするのはもちろん、買い替えによって家電メーカーの利益も増えます。利益が上がったメーカーでは、さらに研究が進み、10年後にはもっと優れた製品が開発されるかもしれません。消費活動がさかんになれば景気回復の助けにもなるでしょう。まさに一挙両得以上のトクと言えます。ですから古い家電を使い続けている人には、私は新製品への買い替えをおすすめします。

ここで私がなにを言いたいかというと、商品を購入する際は、モノの値段のみならずモノに付随するリターンを含めた「トータルコスト」で考える必要がある、ということです。

「長期的に見てほんとうに安いのか」を購入価格という「点」で考えるのではなく、トータルコストという大きな「面」で考えることが重要なのです。(図表1)


画像=『日本人の給料はなぜ安いのか』

「理屈はわかっているけど」に甘えない

ここに「A」という商品と、「B」という商品があるとします。

Aを買うためには最初に100万円が必要です。でも毎年の維持コストはかかりません。

一方、Bの価格は10万円。ただし、毎年10万円の維持費用が必要です。

この商品Aと商品Bを10年使うとすれば、トータルコストは次のようになります。

【商品Aのトータルコスト】
100万円+0円(年)×10年=100万円

【商品Bのトータルコスト】
10万円+10万円(年)×10年=110万円

つまり「商品A」を買ったほうが結果的に安くなるというわけです。(図表2)

ただこの方法を実行するには、少し勇気が必要かもしれませんね。理屈ではわかっていても、人によっては10年間かけて10万円トクをするよりも、いま100万円を支払うことに大きな「痛み」を感じることがあるからです。

「たしかに商品Aのほうがトータルでは安いかもしれない、けれどいま安いほうがいい」と、商品Bを選択してしまう……。まさに「理屈はわかっているけど」という状態です。でもモノの値段の損得をジャッジしたいなら、クールな視点をもつことです。


画像=『日本人の給料はなぜ安いのか』

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