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様々な声に耳を澄ます

 前回ご紹介した宮城に続き、先週末は、福島を訪問させていただきました。就任以来、4度目の福島訪問となります。

 小名浜の漁港で、風評被害に負けず、水産業の復活に懸命に取り組んでおられる方の声を聞きました。故郷の大熊町を遠く離れた、いわき市内の仮設住宅で、住民の結束を維持すべく奮闘されている自治会の皆さんの声を聞きました。川内村の仮設住宅や療養所で、村に戻った子供たち、親御さん、お年寄りの皆さんの声を聞きました。

 「いつになったら帰れるのか」という不安。隣家に音を出さないよう気を遣いながら暮らすことの気疲れ。家族が離れて暮らさざるを得なくなった家庭で、親御さんがお子さんたちに感じておられる心苦しさ。壊れた墓を直せず、未だ亡くなったご家族の納骨をできないやるせなさ。同級生が減ってしまい、野球やサッカーができず、部活はバトミントン部しかないという子どもたちが七夕の短冊に記した「村のみんなが帰ってきますように」という願い。これから進学する高校に通じる国道を早く復旧してほしい、という切実な要望。そんな切ない声をたくさんお伺いしました。

 除染、健康管理、食の安全・安心、学校や病院の再開など、福島の被災地の抱える課題への対応は、まだまだ道半ばです。こうした声を受け止め、国としてやるべきことをやり遂げなければなりません。小名浜港で水揚げされたカツオを試食し、ささやかながら、風評被害を乗り越えようとする皆様の応援もさせていただきました。

 訪問先のとある仮設住宅では、雨の中でお迎えいただいた住民の方から「こんな大変な時期に総理になられて大変ですね」「お身体にお気を付け下さい」と温かい声をかけていただきました。

 仮設住宅で厳しい生活を余儀無くされ、おそらくは国や自治体におっしゃりたいことは山のようにあるだろう中で、どうして「自分のこと」ではなく、私などのことを気遣って下さるのでしょうか。感動のあまり、胸に熱いものが込み上げてきました。こうした「声なき声」の期待にも、政治は応えなければなりません。

 毎週金曜日の夕方、官邸前で反原発を訴えておられる多くの方の声も聞こえています。老人ホームのお年寄り、商店主の方々、中小企業で働く方々をはじめ、計画停電や厳しい節電への不安を強く感じる方々の声も聞こえています。3号機の再起動によって関西の節電目標が10%に緩和されたという現実もあります。今なすべきことは、安全確保に緊張感を持って臨み、万全を期すことに尽きます。

 その上で、大飯原発の再起動によって、この夏の厳しい需給をどうやって乗り越えるかという問題と、中長期での原発への依存をできる限り下げていく方向性をどう具体化していくのかという問題は、次元の異なる問題です。

 先般、エネルギー・環境会議において、2030年のエネルギー構成についての3つのシナリオをお示ししました。様々な方々の意見を真摯に踏まえながら、中長期のエネルギー構成についての国民的な議論を進めていきたいと考えています。

 週明けから二日間、衆参それぞれの予算委員会での審議が行われ、本日から参議院での一体改革関連法案の審議が本格化しています。
これからも、様々な声に耳を澄ましながら、国政の抱える様々な課題に、全力で立ち向かってまいります。

(追記)先ほど、上野動物園のパンダの赤ちゃんが亡くなったことを聞きました。子供たちに笑顔を与えてくれる存在であっただけに、残念でなりません・・・。

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