記事

オーストラリア森林火災、ヌードモデルたちが裸の写真で義援金を集める

Photo by Cranston Reid; Emmy Elliott/Instagram

オーストラリアの火災が数カ月渡り14.8エーカー(約6万平方キロメートル)を焼き尽くし、人々が家を失い、最低でも20人以上が命を落としているにも関わらず、メディアでの報道が少ない。そのことにショックを受けたある女性はヌード写真と引き換えに、この大災害への義援金を集めようと考えたーーが、Instagramは彼女のアカウントを一度ではなく、二度も凍結した。

カリフォルニア州在住の20歳のケイレン・ワードさんはTwitter上ではNaked Philanthropist(裸の慈善家)という名前で活動しているモデル及び性労働者。1月3日、彼女はリストに挙げた募金団体のいずれかに最低10ドル寄付すればヌード写真を送るとTwitterに投稿した。「10ドル寄付毎=あなたのDMに私のヌード写真を1枚送ります。必ず寄付した証明を送ってください」という文にハッシュタグ「AustraliaOnFire」と、修正されてはいるものの、裸の写真を1枚添えたツイートは瞬く間に拡散され、7万5000回近くリツイートされた。その後、彼女のツイートをきっかけにほぼ2日で約50万ドルの寄付が集まったと報告した。

すると、彼女はこの企画を主にTwitter上で行なっていたのにも関わらず、Instagramは突然ワードさんのアカウントを凍結した。新しくアカウントを作り直しても、すぐにそれも凍結されてしまった。結局、彼女はアカウントを3つ凍結され、その間に偽アカウントもいくつか登場した。

コメントを求めると、(Instagramを所有している)Facebookの代表はローリングストーン誌に「このアカウントはポリシーに違反したため凍結されました。Instagramでヌード画像の提供は禁止されています」と語った。ワードさんがヌード写真と引き換えに義援金を集めるにあたって、具体的にどのポリシーに違反したか質問されると、代表は「ヌード写真/動画/画像の提供及び要求」を含むFacebookの性的勧誘を禁止するポリシーを挙げた(ワードさんはInstagramのポリシーに違反したことを否認している)。しかし、ワードさんの活動は他のヌードモデルたちに同じような活動を始めさせる後押しをした。

「オーストラリアの森林火災は私たちの時代において最大の悲劇のひとつなのに、誰も募金活動をしたり、ノートルダムのときみたいに復興を誓う人がいないんです」と言うのはモデルのAphrodite Aeriaさん。彼女もTwitterでヌード写真を販売して2000ドル以上の募金に貢献した。「でも一人一人が力を出し合えば、本当に違う未来を作ることだってできます」

性労働者に対する強い風当たり

同じくモデルのEmmy Corinneさんも直接フォロワーに写真を送ってはいないものの、Instagramに活動について投稿するのは控えていると言う。「話題に出すだけでアカウントを削除される人を見てきました。Instagramは本当に厳しく(て)、投稿した単語にすら反応されてしまいます」彼女も性的な内容の投稿に関しての規則が比較的緩いTwitterで募金活動を行い、たった1日半で1万ドル以上集めた。

多くの性労働者にとって、ソーシャルメディアでの募金活動は難しい。GoFundMeをはじめとする大手クラウドファンディングプラットフォームは性労働者に対して不寛容なことで知られている。その姿勢はその企画が仕事と無関係で利用規約に違反していなくても変わらず、実際2015年に珍しい病気にかかってしまった性労働者がWePayというプラットフォームで治療費を寄付してもらおうとするも、却下されてしまった。他にもSusan G. Komenなどは、彼らに寄付している大企業たちがPohrnhubやRedtubeと連名されたくないという理由で、性労働者やアダルト業界からの寄付をはっきりと断っている。

コメントを求められてもワードさんはすぐに応えなかったが、個人的にもキャリア的にも悪影響を受けていた。5万人いたInstagramのアカウントを失っただけでなく、彼女がヌード写真を販売していることをよしと思わない家族との関係も悪化してしまったとツイートした。しかし、彼女の活動は間違いなくヌードモデルたちが募金活動を始めるきっかけになっただけでなく、金銭と引き換えに性的サービスを提供する意味を世間に広めるのに貢献した。ワードさんの友人のひとりのHaeさんはTwitterにワードさんを支持する旨を語った動画を投稿し、今回のキャンペーンは「性労働者であることやヌード写真を売っていることをカミングアウトする絶好の機会になりました。性労働と結びつけられるものでこれ以上に素晴らしいことはありません」と話している。

「世間はどうしてもヌード写真などを売る人に対して偏見を持っています。今回はヌードを売ることが直接慈善的な活動に結びついた数少ない例です」とHaeはローリングストーン誌宛のTwitterのダイレクトメッセージで語った。「ケイレンは『ヌードの販売』と『慈善』を結びつけました。これが世間の人々にこのような仕事をしている人についての考えを改める機会になってくれたらいいと思っています」

あわせて読みたい

「オーストラリア」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    医師が勧める「孤独のグルメ」

    PRESIDENT Online

  2. 2

    コロナ不安も福島県が検査を拒否

    鈴木博喜 (「民の声新聞」発行人)

  3. 3

    新型肺炎の専門家見解「信じて」

    中村ゆきつぐ

  4. 4

    店員はマスク禁止 マック違法か

    田中龍作

  5. 5

    河野太郎氏 SNSで器の小ささ露呈

    文春オンライン

  6. 6

    Perfume公演行かず 命守る行動を

    常見陽平

  7. 7

    破産者マップ再びか 識者が警鐘

    町村泰貴

  8. 8

    保育士グラドルの姿は心理的虐待

    田中俊英

  9. 9

    肺炎で安倍政権が守りに 米報道

    飯田香織

  10. 10

    電通で感染者 全社員が在宅勤務

    キャリコネニュース

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。